2020年12月26日土曜日

答弁訂正まるで人ごと

 

岩渕 友 参議院議員
「国民の願いを胸に」

 24日、議員室に1枚のファックスが…。安倍前首相が議長あてに、答弁訂正に関する発言の申し出を行ったというものでした。
 
 総理として行った答弁に、事実と異なる部分があることが判明したので、答弁を訂正する発言を行いたいと。「桜を見る会」をめぐる問題のことです。国会で虚偽答弁を重ねてきたことへの謝罪は一言もなく、判明したなどとまるで人ごとのような言い方に怒りが込み上げてきました。
 夕方に行われた安倍氏の記者会見はウソにウソを重ねてものでさらに怒りが。一点の曇りもないどころか、真っ黒すぎて何も見えません。
 衆院の議員運営委員会で事情聴取と質疑となりましたが、これで終わりにするわけにはいきません。野党は予算委員会での証人喚問を求めています。安倍氏は真相を徹底的に明らかにした上で、議員をやめるべきです。
 先日、岩手県革新懇の総会で、野党共闘で勝利した2人の参院議員と訴えました。3人一緒というのは初めてでした。

参加者からは、コロナ感染が急激に拡大していることをうけて医療機関や事業者の方々の実態と対策を求める声、核兵器禁止条約や少人数のさらなる前進のために力を合わせようなど発言が相次ぎました。野党の共闘は地域で奮闘するみなさんと築いてきたものだと改めて感じました。
 野党連合政権を実現するために党を大きく。年末最後まで力を尽くします。


2020年12月16日水曜日

GoToではなく直接支援を


岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

新型コロナウイルスの感染が広がるなか、志位委員長が菅首相に緊急要請を行い、GoTo事業の中止を直ちに決断するよう求めました。日本医師会や日本病院会、政府の分科会も中止を求めているのに、固執し続ける菅首相。観光や飲食業などへの支援というのであれば、GoTo事業ではなく直接支援を行うべきです。

 医療現場の実態は深刻になっています。道医労連が道内の看護師の方々に行った緊急アンケートでは、仕事に精神的負担を感じているとの回答が73.4%に上り、88.5%がPCR検査を希望しています。個人の使命感に頼るのは限界です。党が緊急要請で求めた医療機関への減収補てん、PCR検査の抜本的な拡充のために、地方負担分を国庫から交付することは待ったなしの状況です。

 「このままでは年が越せない」。中小業者の実態も切迫しています。この間、全商連や中小業者の方々と政府交渉を重ねてきました。事業者の求めでできた持続化給付金。「とっくに使い切ってしまった。1度きりではなく2度目も」「申請しても給付されない」「どこが不備なのか分からない」など、給付金を届けきることと、支援の継続と拡充が必要です。

 国会が与党によって閉会となり、野党が求めて閉会中審査が行われていますが、これだけでは不十分です。緊急の対応とともに、来るべき総選挙で、自助を国民に強いる政治ではなく、国民の命とくらしを守る政治に変えなくてはならないと強く思います。

 

2020年12月12日土曜日

疑惑の幕引き許さず


紙 智子 参議院議員
「国民の願いを胸に」

 新型コロナの感染拡大、安倍前首相の桜疑惑、吉川元農林水産相の裏金疑惑、「国会を止めるな」と野党の要求に、与党は隠すように国会を閉会しました。
 直後に畜産物価格を議論する農林水産委員会が開かれたので、直ちに吉川・西川両元農水相2人の裏金疑惑を取り上げました。
 大手養鶏業者「アキタフーズ」から要望を受け、その見返りに現金が渡され、政策がゆがめられたという疑惑で、事実であれば収賄罪
が問われます。この2人は菅首相の側近であることで注目されており、野党は国会招致を求めています。幕引きは許せません。
 10日には、福島農民連の政府と東電への要請に出席しました。コロナ禍で人数を絞り、オンラインで行いました。間もなく原発事故から10年です。被害の救済と原発ゼロの日本をつくるための申し入れです。
 とりわけ原発事故による汚染水の海洋放出は、漁協や農協、県内自治体の多くが反対・慎重な姿勢を示しており、世論を無視して行うことは容認できないこと、財政難の自治体を交付金で誘導する、高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の処分場建設のための調査も中止すべきだという訴えには、原発事故で苦しんできた当事者の強い思いがあふれています。
 北海道寿都(すっつ)町や神恵内(かもえない)村など、過疎で苦しむ住民に思いをはせ、福島切り捨ても過疎の町への核ごみの押しつけも許さないと、決意を新たにしました。


2020年12月9日水曜日

今こそ共産党の頑張り時


紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」

国会閉会後の12月5日(土)、札幌市内で畠山和也前衆議院議員、平岡だいすけ衆議院2区予定候補とともに国会報告街頭宣伝を行いました。

私は「桜を見る会」学術会議、種苗法改悪案などの国会報告を行うとともに、来たるべき総選挙での支持を訴えました。

畠山和也さんは、コロナ感染拡大が続く中、団体訪問を重ね深刻な状況や要望が寄せられていることを紹介、今政治がやるべきことは新型コロナ対策だと訴えました。

平岡だいすけさんは、「政治と金」問題で元農水相と同じ2区の候補者として、小選挙区のたたかいでも金権政治にしっかり審判を下してほしいと訴えました。

通りすがりの若者が拳を握り、「自民党政治は終わらせてください」と言い、年配の男性は、「今こそ共産党の頑張り時、野党共闘を主導して政治を変えてほしい」と声がかけられるなど、党への熱い期待を感じました。

コロナ対策の一番は命を守ること、病院や介護施設でのクラスターの発生が続いています。医療崩壊を防ぐためにも、医療機関への損失補てんや人的支援は待ったなしです。

年末年始の行事などが軒並み中止や規模縮小になりました。札幌市からは、恒例の「初せり式を市場関係者のみで行うことにした」との知らせも届きました。

「国会を止めるな!」、閉会になりましたが、野党合同のヒヤリングや畜産物価格を審議する農林水産委員会が行われます。現場の要求を反映させ、対策が現場に届くように頑張ります。


2020年12月5日土曜日

子どもに向き合いたい

 

畠山 和也 前衆議院議員
「国民の願いを胸に」

 「じわじわと子どもたちにストレスがたまっています」。コロナ感染での学校の実態を道教祖・道高教組から聞いたときの話です。
 「行事が中止になり、ひたすら勉強ばかり」で、予定より授業時数が進行している学校もあるとか。夏休みまで短縮してきたのは何だったのでしょうか。
 一クラス数分の授業しか見ない指導主事訪問は行われ、その準備に教員が追われてしまうことも。「子どものためよりおとなの都合」との声が上がっていて、教員のストレスは増している状況です。
 そんな中、北海道教育委員会は、道議会に「1年単位の変形労働時間制」の条例提案を行いました。夏休みなど長期休業中にまとめ取りできる仕組みですが、平日の長時間労働に拍車がかかります。そもそも文部科学省の通達で「各学校で検討の上」とあるのに、まったく教職員に中身は知らされていません。
 両教組へ寄せられたアンケートには「道教委からの仕事が多すぎる。コロナで忙しいのに、いいかげんにしてほしい」「勤務時間を超える理由は、行事や部活などによる繁忙だけだではない」と不満の声。教員が多忙では、子どもたちと向き合う時間が少なくなります。どうして今、変形労働制なのか。現場不在の一方的な押しつけは許されない。
 春の分散登校の時、ゆったりした教室で「わからないところを先生に教えてもらえた」と喜んでいた子どもたち。いま教育現場に必要なのは少人数学級!


2020年12月2日水曜日

前を向きなよ


畠山 和也 前衆議院議員
「かけある記」

 寿都町と神恵内村に、NUMO(原子力発電環境整備機構)が現地事務所を開設すると報じられました。黙って「核のゴミ」の文献調査をするにとどまらず、住民と対話の場を設けるとしています。コロナ禍のどさくさに紛れて、次の調査へ進めるための地ならしが目的ではないのか。

 先週、寿都町で幸坂順子町議と宣伝すると、手を振る方や家から出て「がんばれー」と激励する方、「札幌から戻ってきて、寿都はいい町だと再認識した。核のゴミなんてとんでもない」と、堰を切ったように語る方など相次ぎました。町長の独断や国の押しつけに、多くの方が不満を高めています。

 「住民投票もしないで、町長が『肌感覚』という個人の印象で決めるのはおかしい」と、「子どもたちに核のゴミのない寿都を!住民の会」共同代表の三木信香さん。みずからの言葉で、町議会で住民投票条例を求める意見陳述もおこないました。今まで議会に無関心だった自分が原稿をつくり、初めての経験に手も足も震えたといいます。

 結果は賛否同数で、議長が明確な理由を示さないまま否決。がっかりした三木さんの背中を押したのは、お子さんの一言でした。「お母さん、前を向きなよ」。私も胸が熱くなりました。地方への「核のゴミ」押しつけは許さないと、必ず国政にも反映させなければ。

 菅首相はコロナ対策に無為無策のまま、臨時国会も終盤です。国民や地方へ責任を押しつける政治を、もう続けさせるわけにはいきません。


2020年11月25日水曜日

無責任な政府の無策

 

岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

新型コロナウイルスの感染が急拡大するなか、医師会や野党が求め続けてきたGoToトラベルの見直しを、政府がようやく決めました。しかし、実施時期や対象地域など、その決定にさらに時間がかかるようです。あまりにも遅すぎます。
 今後の感染見通しを聞かれた西村大臣が「神のみぞ知る」と発言し、菅首相が提唱したのが「静かなマスク会食」。ツイッターでは「#政府の無策に抗議します」「#日本のコロナは自民党の人災」といったハッシュタグのついたツイートが拡散されるなど、政府の無責任さと無策ぶりに怒りが広がっています。
 先日、相談員として参加した学生・若者向けのフードバンクには200人近くの方が参加し、「アルバイトのシフトが減って、親に負担をかけているのが申し訳ない」という回答が相次ぎました。話をお聞きした商店街では、「1000円しか売り上げのない日もある。それでも商品は準備が必要で廃棄が続いている。持続化給付金がもう一回あったら」というお菓子屋さんなど、「このままでは年を越せない」という悲鳴が寄せられました。この声を政府に届け、支援策の継続と拡充をさらに厳しく迫るとともに、困ったことがあったら日本共産党に相談してほしいと広げなくてはと思っています。
 来るべき解散・総選挙でめざす政権交代は、次がだめならその次、それでもだめなら次でもいいというわけにはいかない、切迫した問題です。政権交代でいのちとくらしを守る政治の実現を。


2020年11月21日土曜日

年が越せない…


岩渕 友 参議院議員
「国民の願いを胸に」
 
 「このままだと年が越せない」。11月上旬、宮城県商工団体連合会で中小業者の方々からお話をお聞きしました。
 
 「一度も電話の鳴らない日が続いている」という民宿、「うちのような店は優先順位は最後。売り上げは半分以下。お客さんのために続けたいが大変」というエステ店、「店が廃業し、店主が妻子を残していなくなった。生きるか死ぬかの状況になっている」など、実態が次々寄せられました。
 一昨日、全国商工団体連合会のみなさんと持続化給付金、家賃支援給付金をめぐって中小企業庁との交渉を行いました。申請期間が2カ月を切り、年末にむかって資金繰りが厳しくなるなかで、支給されなければ事業が継続できないと、広島や兵庫などからも事業支者の方々が駆けつけました。
 この声になぜ政治はこたえないのかと、怒りがこみ上げます。
 福島市の福島大学前で行われたフードバンクに、相談員として参加しました。開始から学生さんが集まり、寄せられたお米や野菜、インスタント食品などが、あっという間になくなりました。
 「バイトが減らされ、親に負担をかけていることが申し訳ない」「就活もリモートで、就職できるか心配」など、不安な思いが相次いで寄せられました。
 コロナ感染がさらに広がる中、国民に自助を迫るのだはなく、命とくらしを守ることが政治の責任です。支援の継続と拡充を政府に迫り続けたいと思います。


2020年11月18日水曜日

「総選挙勝利を」


紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」

 いつあってもおかしくない解散総選挙、全国遊説で久しぶりに埼玉県川越市の街頭演説会に参加しました。

南川越駅は東武線とJRの乗り換えで人の流れが多いところです。新型コロナ感染防止対策をとりながら、後援会のみなさんが集まってくれました。比例代表候補で国対委員長代理の塩川鉄也衆議院議員、茨城県で水戸市議、茨城県議を40年間にわたり務めた大内久美子比例候補、小選挙区14区候補者の田村つとむさんと訴えました。

塩川議員は、日本学術会議などの論戦とともに、消費税減税への世論の高まりが与野党を超えた動きに変化していると紹介し、減税を実現させようと訴えると、若い女性が大きく手を振りながら通り過ぎるなど、期待を感じました。

私は、農産物の種を米国大企業に委ねることにつながる種苗法改定案が衆院で短時間の質疑で採決されようとしていると告発。同時に、市民と野党の共闘で政治は変えられるとし、埼玉では大野元裕県知事を誕生させ、沖縄では、「オール沖縄」で米軍基地押しつけに反対する翁長雄志知事と玉城デニー知事を生み出し、岩手県でも野党が共闘して県民の立場の達増拓也知事を再選させました。今度は政権交代を、そのために、北関東比例で塩川鉄也さん、梅村さえこさん、大内久美子さんを押し上げようと訴えました。

宣伝には、国会で一緒に活動した元秘書さんも参加してくれ、久しぶりに再会し、選挙での勝利を誓い合いました。

 


2020年11月11日水曜日

汗して働く人を切り捨てるな

 

畠山 和也 前衆議院議員
「かけある記」

 再び新型コロナウイルスの感染が広がっています。これまでも「休業と補償はセット」「雇用調整助成金の延長・拡充」「医療機関の減収補てん」など求めてきましたが、引き続き要請していきます。お困りごとなどは、遠慮なく日本共産党へご相談ください。

 広い北海道は医師・看護師が足りないうえ、みずからの感染リスクもあるために、検査体制・医療体制を確保することに大変な苦労があります。社会保障予算を抑え続けてきた、政治の責任の重さを痛感します。各地の実態を聞くたび、真っ先に「自助」を掲げた菅首相への腹立たしさが込み上げてきます。

 デジタル化の進展とコロナ禍での需要減少が重なり、日本製紙釧路工場が紙生産の終了を発表しました。衝撃的です。地元の関連取引会社は十数社あるといい、これからの雇用と地域経済を守ることに力を尽くさなければなりません。

 私が育った宮城県石巻市にも日本製紙の工場があります。前身である十條製紙の名の方が私にはなじみがあって、工場周辺の事業所へ弁当を配達する親についていった記憶があります。汗を流して働く大人の姿や、わが家の食堂も社会とつながりあっているのだと知ることができたのでした。

 政府の成長戦略会議では、コロナを機に「中小企業の数を半分以下に」との主張が出ています。地域に根づく業者や働く人を冷たく切り捨てる発想に、私は怒り心頭。日本共産党を躍進させ、〝必ず政権を変える〟思いでいっぱいです。


2020年11月9日月曜日

政権転換へ政権交代を

 

紙 智子 参議院議員
「国民の願いを胸に」

 臨時国会が始まりました。菅首相のめざす社会像は「自助・共助・公助」、「自分でできることは自分でやる」と、国民に自己責任を迫ります。コロナ禍で国民が苦しんでいるのに、平気でよく言えたものです。
 2050年までに温室効果ガスの排出を「実質ゼロ」にすると表明しましたが、原発ゼロとは言えません。沖縄の米軍基地建設を「着実に進める」と述べ、沖縄の苦しみに寄り添う気持ちはありません。
 そして、大問題になり関心が高い日本学術会議の人事介入の問題について、所信表明演説では一言の説明がありませんでした。予算委員会で聞かれれば、「推薦リストを見ていない」のに、「総合的・俯瞰(ふかん)的な活動の観点から判断」とごまかし、「国民の税金が投入されている日本学術会議のあり方を見直す」と論点のすりかえです。
 森友・加計問題、桜を見る会など、都合が悪くなれば、うそとごまかし、証拠隠滅、公文書改ざんまでやりましたが、今度は、すりかえのまま押し通すつもりでしょうか。
 通常国会を6月に終えてから4カ月ぶりの本格論戦。いつ解散・総選挙があるかわからない緊迫した日々が続きます。
 政権交代へ、コロナを経験してどの分野でも政策転換が必要です。農業では「攻めの農政」からの転換」です。日本共産党を含む「オール野党」で本気の野党連合政権を実現しようではありませんか。

2020年11月4日水曜日

原発再稼働許さず

 

岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

菅政権になって初の本格論戦の場となる臨時国会が始まりました。菅首相は所信表明演説で、大問題になっている日本学術会議の人事介入問題には一言も触れませんでした。なぜ6人を任命拒否したのか、代表質問で「多様性」といい、ついには旧帝大の国立大所属の会員が多く偏っていると答弁しましたが、6人中3人は私立大に所属しています。答弁を重ねるごとに矛盾が深まっています。

2050年には温室効果ガスの排出をゼロにするとしたものの、石炭火発を温存し、安全最優先で原子力政策を進めるといいます。自民党幹部からは原発の新増設という言葉も飛び出し、あわてて官房長官が「想定していない」と会見する事態となりました。今後も原発に依存することになれば、再生可能エネルギーの大量導入は阻害されることになります。脱炭素を隠れ蓑にして原発再稼働などとんでもないことです。

東京電力福島第一原発事故から間もなく10年。今も被害は続いるのに、政府は、福島県内でも全国でも反対の声が広がる汚染水の海洋放出方針を近く決定しようとしています。  

これ以上、原発事故のツケを福島に押しつけようというのか。女川原発はじめ再稼働すれば核のゴミが増え続けることになります。処分をどうするかも決まらず、寿都町でも神恵内村でも分断を招く事態になっているのに、再稼働しようというのか。怒りが込みあげてきます。今後、国会でしっかり追及していきたいと思います。


2020年10月31日土曜日

冷酷政治乗り越える

 

畠山 和也 前衆議院議員
「国民の願いを胸に」

 私が学生時代、仕送りやバイトの収入が少なくなると、白米とウインナーの缶詰だけで食事を済ませたものでした。しかし、コロナ禍で苦しむ今の学生は「2~3日間も食事ぬき」と深刻な現実に襲われています。
 北海道内各地で日本民主青年同盟などが行う食料支援には、恥ずかしそうにしつつも多くの学生が集まっています。
 「政治は公助であるべきです」。食料支援の活動を通じて、民青に加わった学生はまっすぐ前を見て言いました。澄んだ瞳が印象的でした。リモート講義で大学に来られない、新入生は図書館を使ったことがない、経済苦・生活困窮で退学・休学に追い詰められる学生たち。夢や進路を諦めざるをえない苦しさを、政治は本気で受け止めているのか。
 帯広市で若い方が街頭宣伝に足を止め、最後まで演説を聞いてくれました。「NHKをぶっ壊す」勢いに惹(ひ)かれて政治に興味をもったそうですが、コロナの影響で仕事を辞め、今は臨時の仕事を掛け持ちして暮らす日々。私が次の会場へ向かった後も大平亮介党市議と1時間以上、路上で語り合ったそうです。
 「若いみなさん、お金のことは心配しないでください。夢や進路、仕事を諦めないよう政治が頑張ります」
 菅首相がこのような演説をしたら、どれだけの若者が励まされるでしょう。しかし、強調したのは「自助」という冷酷な2文字。いてつく寒さを乗り越えてきた北海道から、ぬくもりの政治に変えようと訴えたい。


2020年10月28日水曜日

核兵器は「終わりの始まり」へ

 

    紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」

新たなうねりです。25日ホンジュラスが核兵器禁止条約を批准し遂に50か国に。来年1月22日に条約が発効します。思わず「バンザーイ!」と叫びました。2017年に国連で採択されて以来、各国の努力が重ねられてきた結果です。被爆者のみなさんと市民団体の粘り強い取り組みが世界の人々の心を動かしてきたことは間違いありません。

私は20代に広島を訪ね初めての原爆ドーム、原爆記念館、そして被爆者の方からお話をうかがう機会がありました。「ピカッと光り一瞬目の前が真っ暗になり、気が付くと家から100メートルくらい離れたところに吹き飛ばされていた。家の下敷きになったお姉さんを助けようと必死に頑張ったけれど、小学生の力ではどうにもできず、火の手が迫り助け出すことが出来なかった。今も自分の心にトゲのようにささっている」、と泣きながら聞いたことを思い出します。

被爆者にとって被爆の実相を語ることは、本当につらいと思います。でもつらい記憶をあえて思い起こし、多くの人に二度と被爆者を生まないように訴え続けてきたのです。

今こそ、サーロ節子さんの言う核兵器の「終わりの始まり」への歩みを進めましょう。唯一の被爆国でありながら批准する意思を持たない日本政府を市民と野党の共同で一日も早く転換しましょう。

臨時国会が始まりました。安倍政権の継承をかかげ、国民に「自助」を求める菅政権。市民と野党の共闘を発展させ政権交代を目指します。


2020年10月21日水曜日

政権交代で原発ゼロへ

 

畠山 和也 前衆議院議員
「かけある記」
 

「衆議院の比例選挙は、どうやって議席が決まるか知ってる?」。中学生のわが子が学校で学んだらしく、思わぬ食事中の話題になりました。投票された政党名(個人名は無効!)の得票順に割り算をして、多い順に議席が割り当てられるのが比例選挙の仕組みです。その比例名簿に登載される人を「比例予定候補」と呼んでいます。

 新たに比例予定候補となった伊藤りち子・前札幌市議(小選挙区三区と重複)と、あいさつと懇談にまわりました。どこでも歓迎され、事務所の前に出て記念写真を撮ったり、「菅政権は、もっと危なくなるよ」とおのずと政権交代の話も出されました。

 十八日には札幌・大通公園で「さようなら原発北海道集会」。「北海道に核のゴミはいらない」との横断幕が掲げられました。文献調査に町長が応募した寿都町から、ペンションを経営している槌谷(つちや)さんが駆けつけて「小さな自治体の住民が、仕事や家庭のことがありながらも必死にがんばっています」と述べた、その一言一言が胸に響きました。原発政策の行きづまりを地方へ押しつけていることに、菅首相は心が痛まないのでしょうか。

 各政党スピーチは日本共産党から私が、経産省は交渉で「国は甘いことをしない」と述べていたこと、立憲民主党の道下大樹衆院議員は国会に原発ゼロ法案を提出していることを紹介しました。この野党共同提案を実現するために、本気で政権交代を! ぜひ全道で大きな声にしてください。

 

2020年10月17日土曜日

語り部にタブーなぜ


 岩渕 友 参議院議員

「国民の願いを胸に」

 東日本大震災・原子力災害伝承館」(福島県双葉町)へ行きました。同館をめぐっては、語り部の活動マニュアルに「特定の団体」を批判しないことを求める記述があり、ここに国や東京電力が含まれるとされ、問題になっています。

 伝承館の役割は、二度と原発事故を起こさないために被害の実相をありのままに伝えることのはず。語り部が語りたいことを語れない、などということがあってはなりません。

 生業(なりわい)訴訟の仙台高裁の判決は、国を厳しく断罪しました。ところが国と東京電力は、被害者の声に背をむけ上告しました。東京電力はもちろん、国が自らの責任を認めることが、原発事故を繰り返さないことにつながると思います。国は責任を果たせと引き続き求めていきたい。

 もう一つ印象的だったのは、事故前に行われていた体験学習記録集の展示です。そばに原発立地によっていかに人口が増えたかを示すグラフもありました。

 「一番すごいなあと思ったことは生活が豊かになったという話」「貧しい生活から豊かな生活へ地域が変わってきた」といった感想を読みながら思ったのは、「核のごみ」をめぐって首長が「文献調査」に応募した寿都(すっつ)町と神恵内(かもえない)村のことでした。

 住民に分断をもち込み、原発のツケを地方に押し付けるやり方をやめること、何より原発ゼロの決断を国に厳しく迫っていきたいと思います。


2020年10月14日水曜日

人口減少や財政困難につけこむな


岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

 寿都町長と神恵内村長が「核のごみ」の最終処分に関わって、文献調査への応募を表明しました。住民説明会でも反対の声が相次ぐなか、寿都町では全員協議会が非公開で行われ、議事録も公開されないなど、住民の不安にこたえ、十分な議論が行われたとはとてもいえないなかでの表明です。

 この問題を考えるとき、いつも福島のことを思い出します。先日、福島県双葉町にオープンした「東日本大震災・原子力災害伝承館」に行ってきました。原発事故前、原発周辺の子どもたちに行われていた原発の体験学習。その記録集の一部が展示されていました。「一番すごいなあと思ったことは、生活が豊かになったという話」「貧しい生活から豊かな生活へ地域が変わってきた」などと書かれた作文とともに、原発立地とともにどれだけ人口が増えたかを示すグラフがありました。今も変わらぬやり方にがく然とします。国は、人口減少や財政の困難さといった地域の苦しさにつけこむようなやり方をやめて、自治体が住民のくらしを守るために必要な財政的な保障を行うべきです。
 原発事故後、避難所などで「事故が起きるなんて思ってなかった。こんなことになるなら原発なんてなければよかった」と何度も聞きました。安全神話の繰り返しではなく、十分な情報と議論が必要です。
 住民の方々から、撤回は可能、ここからだという声があがっていると聞きました。引き続き、連携をとりながら取り組んでいきたいと思います。


2020年10月7日水曜日

政府の責任で米価緊急対策を

 

紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」

菅政権の特徴があらわになる問題が出てきました。日本学術会議への人事介入です。学術会議が提案した新会員のうち6名が菅義偉総理によって何の説明もなしに任命を拒否されたのです。意に沿わないからと拒否する。学問の自由を踏みにじる暴挙であり決して看過できません。これが安倍政権継承の本質です。

10月は収穫の秋。喜びはひとしおですが、今年はコロナ禍で様々な影響が出ています。農民連や全国食健連は1日、農林水産省前で米価暴落阻止集会を行いました。「コメつくってメシ食えない!」の横断幕。米価暴落で生産費がまかなえず赤字になるのです。作柄の良し悪しで米の価格が乱高下しないように生産調整してきましたが、安倍政権が減反政策と所得補償を廃止しました。新型コロナ感染症の拡大で外食需要が落ち込み行き場を失ったコメが在庫として積み上がりました。政府が備蓄用として市場から隔離するなど、責任を持って対応してほしいという農家の訴えは当然です。「コメつくってメシ食える」緊急対策が必要です。

9月には種苗法の調査で茨城県つくば市の農研機構と笠間市の県生物工学研究所を訪問し、種の研究・開発について説明をうけました。収量・品質に優れる作物品種は長年の研究で開発されます。新たな品種登録の出願の審査も行っています。貴重な遺伝資源を次世代に引き継ぐことや育種の力は農家の知恵と努力が欠かせないことを学びました。


2020年9月30日水曜日

間違いを正して

 

畠山 和也 前衆議院議員
「かけある記」
 

 「どのテレビも、菅首相を持ち上げているみたいで気味が悪い」。「つどい」で出された言葉に、参加された方は一様にうなずきました。苦労人の代表みたいに描かれる菅首相ですが、コロナ禍で仕事を失った方や、バイトができず退学を検討している大学生などに向けた言葉は何一つ聞こえません。

 先週、小選挙区予定候補らと政府交渉をおこないました。まだ給付金が支給されない中小企業、赤字補てんがなく苦しんでいる病院・診療所、ひとり親世帯やDVに苦しむ女性の実態を次々とぶつけ、政府に迫りました。ある担当者は「予備費が七兆円以上あります」と応じましたが、それならデジタル庁より給付金こそ急ぐべき。国会を開いて議論をと、野党は三ヵ月も要求し続けているではないですか。

 経済産業省は、「核のゴミ」最終処分場への文献調査に応じる自治体に交付金を出しますとキッパリ。交付金目当てに応募へ手を上げる自治体があった場合はとの問いに、個別に審査するとしながら「国は甘いことはしません」とも。交付金を捨てるようなことをせず、いったん応じた調査なら最後まで――国の押しつけ宣言と受け止めました。

 日本共産党中央委員会へ「しんぶん赤旗」を申し込まれた、ある道民のメールには次のように書かれています。「この日本を変えていかなければなりません。そのためには野党の力の結集が必要です。間違いを正して下さるあなた方が必要なのです」。この熱い思いに応えたい。


2020年9月26日土曜日

アイヌの歴史の重み

 

紙 智子 参議院議員
「国民の願いを胸に」
 
 「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する」法律(アイヌ新法)が昨年4月に国会で成立してから1年。党北海道委員会が主催した
アイヌ民族の先住権を考えるつどい」に参加しました。
 平取(びらとり)、静内、浦幌のアイヌ協会から3人のアイヌの方々が、自らの生きざまや遺骨返還のたたかい、生業(なりわい)としてサケの捕獲を求める取り組みなどを語り、強いインパクトをもって参加者に受け止められました。
 東北学院大学名誉教授の榎森進さんの公演は、日本で先住民族のアイヌがどのような国家的な位置付けにあったのか、江戸時代から明治政府に至る経緯など、学校教育の場では触れられない歴史を丁寧にひもといて話されました。
 歴史の事実に立って認識を深めることが大事です。私からは国会論戦で明らかとなった問題点と今後の課題について報告しました。
 新報成立はゴールではありません。今なおアイヌ民族への差別は残り、肝心の先住民族の権利については、国際水準に大きく後れを取り、今後も不断の努力が必要だと訴えました。「北海道の共産党の集いを歓迎したい」「江戸時代からの歴史が聞けて良かった」「各地の取り組みを聞き、運動に生かしたい」と期待の声が出されました。今後も政策や運動で前進させられるよう奮闘したい。








2020年9月23日水曜日

野党連合政権を見据えて

 

岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

3ヶ月ぶりに開かれた国会はたった3日間で閉会となりました。野党は、コロナウイルスの感染をどう食い止めていくのか、コロナの影響から国民のいのちとくらし、生業をどうやって守るのか、国会で審議する必要があるとして3ヶ月の会期を求めました。

 18日には、ジャパンライフというマルチ商法の会社の元会長などが逮捕されました。ジャパンライフといえば、「桜を見る会」に招待された幹部が、安倍前総理や菅総理と撮った写真を利用して勧誘を広げ、被害を拡大させたのではないかと大問題になっています。菅総理は「桜を見る会は中止する」と言いましたが、それで様々な疑惑を幕引きさせる訳にはいきません。審議しなければならない問題は山積みです。すぐにでも国会を開けという声を広げていきましょう。

臨時国会では、立憲民主党から「菅内閣を倒し、政権交代実現のために連携を強めたい」と要請があり、共闘をさらに発展させ、自公政権に代わる野党連合政権をつくる意思を示し、枝野氏に投票しました。共産党が首相指名選挙で1回目から他党の党首に投票するのは22年ぶりです。野党連合政権を見据えて首相指名を行うところまで、共闘が進んできました。

行き詰まった安倍政権を継承するような政治を終わらせ、新しい社会をつくるためにも、野党共闘の前進と、ブレずに共闘を貫いてきた日本共産党そのものを大きくするために、さらに頑張ります。


2020年9月19日土曜日

地域が主役でこそ

 

畠山 和也 前衆議院議員
「国民の願いを胸に」
 
 北海道では寿都(すっつ)町に続き、神恵内(かもえない)村でも、「核のごみ」最終処分場への調査に応じようとの動きが表面化しました。一方で、寿都町では反対を求める新たな住民団体がつくられ、神恵内村議会では住民の意見を聞く必要があると請願は継続審議になりました。
 初めから「トイレなきマンション」といわれ続けてきた原発。その後始末を、人口減少と財政難に苦しむ地方自治体に手をあげさせるやり方への批判も聞いてきました。そこまでして原発を推進するより、国としてやることがあるのではないのか。
 先週、北竜町の農事組合法人「ほのか」を紙智子参院議員と訪れました。人口減少と農業者の高齢化が進むなか、地域で協業化を進めようと決意したものの、経営状況や耕作規模が違う農家同士の話し合いは難航します。それでも「地域に人と土地を残したい」との思いが上回り、今は若い後継者や、経営に女性がしっかり参画し、地域社会全体が活性化しています。
 壁を見ると、「ここには何もないが、自然だけはある」で始まる言葉。苦しみも楽しさも分かちあってきた農家のみなさんの歩みの重さに感動しました。懇談中は終始、笑顔が絶えませんでした。農産物の販売価格や生産費の一覧も法人にかかわる全員に示していると言います。
 地域を主役に、未来を支える国であってこそ。いつ解散・総選挙があろうとも、胸に刻んで訴えたい。


2020年9月16日水曜日

震災、林業、種作りのこと


紙 智子 参議院議員

「国会かけある記」


胆振東部地震の被災から2年目、9月5日は厚真町で献花し、鵡川町、安平町の仮設住宅を訪問しました。その後、液状化で宅地被害を受けた清田区に向かい要望等をお聞きました。2年間、被災した皆さんの要望を聞き解決するために、頑張ってこられた地方議員の皆さん。苦難を解決するために私もともに頑張ります。

翌日は、札幌市手稲区で自伐型林業の皆さんから、作業中の山を見せていただきながら自伐型林業の取り組みを学びました。札幌市に出没するクマが話題に、クマを山に戻すためにも人が山を手入れすることが重要であるとの意見で一致しました。

三日後の9日は、種苗法についての調査のため羽田から旭川に飛び、滝川市で北空知農民連の皆さんとの意見交換。翌日は「ヒマワリの里」北竜町まで移動し、北海道「種の会」の久田徳二会長や元北竜町農協組合長の黄倉良二顧問と合流。九州から駆けつけた田村貴昭衆院議員と私、畠山和也前衆院議員が参加して種苗法の改正や種作りについて話をお聞きしました。なんといっても「幻の黒大豆」と呼ばれた「黒千石」の原種を発見し、復活に至る努力を重ねられてきたお話には深い感銘を受けました。当麻町では有機農法と種について聞きました。有機は、まさに自家採取、自家増殖によって成り立ってきただけに法改正による影響がでます。自家増殖によって農家は地域にあった種を作ってきました。環境に優しい農業の多様性を崩してはなりません。

2020年9月8日火曜日

みんなの幸せが自分の幸せ

畠山 和也 前衆議院議員
「かけある記」

 けたたましい緊急地震速報の音で目が覚めた時は、目を疑うような厚真町の山腹崩落や、広い北海道がいっせいに停電に襲われることなど想像もできませんでした。被災者を励まし、要望を聞き、文書にもまとめ、地方議員・国会議員との連携などで、あっという間に一日が終わるという毎日でした。

 あれから二年。震災直後に避難所の廊下で一人泣きしていた方、「政治家は信用していない」と言いつつ日々のつらさを語ってくれた方など、何度もお会いして顔なじみになった仮設住宅の方々も、来月には引っ越しが始まるといいます。まだ住む場所が決められない方も含めて、新しい生活へと政治が力を発揮する時です。

 家が地面へ滑り込むように傾くほど、目を疑うような液状化被害を受けた札幌市清田区里塚。生活インフラにかかわる工事は年内に終了見込みで、「九割ほどの方が戻ってきます。地震があっても、長く住んだ地は『住めば都』なんです」と語る町内会長さんの目がやさしい。町内会の情報を避難していた方へも郵送し続けるなど、支え合いを大切にされてきているのです。

「みんなの幸せが自分の幸せ」とばかりに、「来年度へ持ち越しになった公園の工事が終われば、町内会の夏祭りをおこないたい。年に一度、子どももお年寄りも楽しみにしていた集いの場ですから」と語る言葉が胸に響きました。早く新型コロナウイルスの収束を願いつつ、誰ひとり取り残さない復旧・復興へ、私も力を尽くします。

 


2020年9月5日土曜日

文献調査の応募撤回を

 

岩渕 友 参議院議員
「国民の願いを胸に」

 原発・エネルギー問題の調査で北海道寿都(すっつ)町へ。畠山和也前衆議院議員、真下紀子、菊地葉子両道議とうかがいました。寿都町では、片岡春雄町長が、高レベル放射性廃棄物の最終処分地決定にむけた文献調査の応募を検討するとしています。
 地元の幸坂順子町議が声をかけてくれ、町民の方々、隣の黒松内町の方々から話をお聞きしました。高校生のお孫さんから「そんなものをつくったら遊びに行けない」と連絡があったという方、「お宅の商品は買わない」と電話があった商店など、すでに影響が出ています。
 これをうけて、水産加工業の町民たちが撤回を求める署名を始め、短期間で8000人分に迫る署名が町内外から集まり、町長に提出されました。黒松内では学習会も開催されるなど、一気に運動が広がっています。
 東京電力福島第1原発事故から9年。事故など終わったと言わんばかりに、国や電力会社は原発再稼働に力を入れています。一方で、どの原発でも使用済み核燃料が満杯になりつつあるなか、その処分をどうするか焦りを募らせています。国策として進めてきた原発政策が行き詰っていることを示しています。
 国はそのことへの反省もなく、自治体に責任を押しつけようとしており、あまりに無責任です。文献調査の撤回へ現場のみなさんと力をあわせるとともに、原発ゼロの政治決断へ力を尽くします。


2020年9月2日水曜日

共闘の要、日本共産党を大きく

 

岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

安倍首相が辞意を表明しました。突然で驚きましたが、持病が再発したとのことであり、体調の回復を願うものです。同時に、一刻も早く臨時国会を開いて首相を決め、最大の課題となっている新型コロナウイルスへの対応について審議をしなくてはなりません。

安倍政権のもとで、国民の声を聞かない政治、嘘とごまかしの政治、憲法を壊す政治が行われてきました。印象深いのは、東京電力福島第一原発事故は「アンダーコントロール」とした発言。安倍政権のもとで原発事故を終わったことにする福島切り捨てが進められてきました。しかし、それを許さないという運動、「原発ゼロ」の声が大きく広がっています。

辞意表明直後のつどいでは、「森・加計や桜を見る会の問題をこれからも追求してほしい」「公文書の改ざんで国家公務員が亡くなったことは重い。調査を求める世論を大きくする必要がある」などの意見が出ました。辞任表明で全てを終わりにさせるわけにはいきません。「次の首相は誰かということばかりが話題になるが、誰がやっても同じ」という意見も出ています。候補に名前があがっているのは、安倍政権を支え、結局は安倍首相に従ってきた人たちです。自民党政治そのものを終わらせる。新しい政治をつくるチャンスです。そのカギとなる市民と野党の共闘を広げ、その要となる日本共産党を大きくするために引き続き力を尽くします。

 


2020年8月26日水曜日

政治を変える力に

 

紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」

「青年が入党申込書を持ってきてくれました」と仙台からメールが。先日、訴えた時は「前向きに考えて結論を出します」と申込書を持ち帰った青年です。心から嬉しい。踏み出しにはいろいろな考えやキッカケがあります。北海道十勝地方で「つどい」に参加しました。ある男性は選挙に行っても政治は応えてくれないと憤りを感じながら、いろいろ学びたいと「つどい」に参加してくれました。家族もあると悩んでいると地域支部の皆さんが自分たちの活動を紹介し丁寧に答えると決断してくださいました。心が通い合う喜びの瞬間です。ともに政治を変える力になっていただけること、間違いありません。

19日から漁業と領土問題で根室市、種苗法改正で十勝地方をまわりました。芽室町にある国の農業研究センターを訪れ、北海道にあった種の開発についての説明を受けました。テンサイ(ビート)は日本の砂糖生産の80%を占め輪作作物としても欠かせず、雇用創出にとっても重要な役割を担っています。病害虫の発生に苦しむ農家の負担を減らし生産を助けるためのバレイショや豆類、小麦などの開発の大切さを学びました。

十勝農業協同組合連合会と意見交換し、農民連の皆さんと懇談しました。公共が担ってきた種苗の開発が企業の儲け口になってはいけない。農家の生産の支えになっている「自家採種」の権利は守られなければなりません。


2020年8月25日火曜日

この海と故郷守って

 

 畠山 和也 前衆議院議員

「国民の願いを胸に」

 

 「核のごみ」文献調査の受け入れを検討している寿都(すっつ)町長に、中止するよう幸坂順子町議と申し入れました。町長の表明以来、幸坂さんは報道各社や全国からの激励・意見が相次ぎ慌ただしいとのことです。若い世代にも声をかけたいと夜に訪問するなど大奮闘されています。共産党の地方議員は本当にすごいと、心から思いました。

 片岡春雄町長の話からは前のめりと高揚する感情が伝わってきました。調査受け入れと最終処分場の受け入れは別、との思いもあるかもしれません。しかし、最終処分場という「出口」が見えることは国民多数が反対し、原発推進政策が行き詰まっている安倍政権には”渡りに船”。後戻りできないことになりはしないかと、多くの町民から不安の声が上がるのは当然です。漁協の直売所には、その歴史を示す展示物があります。ニシンの豊漁に、戦後すぐはサメも水揚げされ、ブリが大漁だっ年もあったそうです。山形や秋田沖、礼文島近くまで出漁する「日本海マス青船船団」の写真は圧巻でした。

 小樽地区漁協組合長会の濱野勝男会長は「漁業が基幹産業という町でそのような金をもってくるのか」と語気を強めました。党議員とともに、若い世代で自主的に署名に取り組みたいとの連絡があったとも聞きました。故郷を守る取り組みに一緒に力を合わせたい。


2020年8月22日土曜日

問われる外交力


紙 智子 参議院議員

「国民の願いを胸に」


 本土の最東端に位置し領土返還運動の原点地、根室市を訪問しました。夏もめったに20度を超えないのに24度と高めです。

 根室漁協では、ロシアの領土問題が解決していないために、漁をするにも日ロの中間ラインに気をつかう。昨年12月には、ロシアとの安全操業協定があるのにタコ漁の船がロシアに連行されました。

 ロシアがサケ・マスの流し網漁を禁止したため代替え策として取り組んできたサンマ漁も不漁、今年は新型コロナウイルス感染症で恒例のサンマ祭りもできなくなった残念さとともに、それでも20日にはサンマ漁に出漁する漁船が花咲港に集結し期待の声も出されました。主力産業である漁業の再建は根室経済にとって不可欠です。

 北方4島の元島民を組織する千島連盟と懇談しました。コロナ禍で「北方領土」への墓参、自由訪問、ビザなし交流事業がすべて中止。「元島民の平均年齢は85歳。海流で島の浸食が進んでいるのに故郷を見ることもできない」と無念の思いとともに、「後継者対策は切実だ。国には2世だけではなく3世、4世と受け継げる仕組みを求めたい」と痛切な思いが訴えられました。

 安倍総理は、領土問題で70年間1㍉も進んでいないので新しいアプローチだ、共同経済活動だ、と大風呂敷を広げるだけです。今、日本の外交力が問われています。


 



2020年8月19日水曜日

これだけ頼れるメンバーで

 

 畠山 和也 前衆議院議員

「かけある記」


小選挙区の予定候補(第一次)が発表されました。いっしょに国会で活動したい仲間ばかりです。

 二区(札幌東区、北区)は平岡だいすけさん。団地改修や地下鉄駅の段差解消など困っている市民の声を届け、実現してきた市議会議員の経験を、今度は国政で活かします。三十一歳の若い力に期待大です。

 五区(札幌厚別区、札幌以外の石狩管内)は橋本みかさん。新幹線トンネル残土問題では該当町内会に飛び込んで、いっしょに「残土置き場にするな」と活動してきました。行動力と正義感はピカイチです。

 九区(胆振、日高管内)は松橋ちはるさん。JR日高本線の維持・存続や胆振東部地震の支援にも駆けまわり、苫小牧市でのカジノ誘致反対でも大奮闘。断念に追い込む先頭に立ってきたのが松橋さんでした。

 議員バッジがなくても議員並みの活動ができるのは、いつも「国民が主人公」を貫く日本共産党だからです。安倍政権がコロナ対策で迷走するなか、国民の命と健康を守る新しい政治をつくるには日本共産党の議員を増やしてこそです。市民と野党の共闘を、さらに前へ進める力にもなります。

 もちろん私も比例の議席奪還へ全力をあげたい。百五十もの団体・個人から、新型コロナウイルスでの切実な声を聞いてきました。「安倍首相はやる気がないなら辞めてほしい」との声を聞くなか、もどかしい思いもしてきました。いつ解散・総選挙となるかはわかりませんが、地に足をつけた活動をしっかり続けます。

2020年8月5日水曜日

憲法にもとづく臨時国会を開け


岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」


「かつて自民党を支持していたがもうやめた。コロナの感染がこんなに広がっているのに、総理も大臣も姿が見えない。やる気がないならいつ辞めてもらってもいい」。つどいでこんな怒りの訴えが出されました。新型コロナウイルスの感染が広がる一方で『Go Toキャンペーン』が前倒しで強行される。どうなっているのかと、どこでも安倍政権への怒りが次々出されます。
7月28日、志位和夫委員長が政府にPCR検査等を大規模に拡充することなどを求める緊急申し入れを行いました。政府は「陽性者が増えているのは検査数が増えているから」と言いますが、日本の人口比の検査実施数は世界157位。安倍首相は「医療体制はひっ迫していない」と言いましたが、専門家からは「それは誤りだ」と厳しく指摘されています。
東京都医師会の尾崎治夫会長が「国の無策の中、感染者が増えるのは我慢できない」として、流行地域全体での検査と補償が一体の休業要請を求めました。東京都世田谷区では、検査数を大きく増やす体制づくりが進められています。検査を思い切って広げることは切迫した課題です。
尾崎会長はさらに臨時国会の開催を求めました。野党5党派は憲法にもとづく臨時国会の召集を求めました。コロナに加え、相次ぐ災害からの救援・復旧など、課題は山積しています。政治が責任を果たすときです。臨時国会を開けという声をみなさんと広げたいと思います。


2020年7月29日水曜日

石黒さんの功績


紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」
 
農民連食品分析センター初代所長を担われた石黒昌孝さんが亡くなられました。心から哀悼の意を表します。石黒さんは、横浜や東京の税関の分析官をされ、全国税関労働組合委員長もされました。
退職後、分析センターの所長として、日本の農業、食の安全・安心を守る運動に身を投じ、自民党政府の輸入自由化路線のもと、大量の農畜産物の検疫体制の不十分さを指摘されました。
思い出すのが2001年12月に農民連の分析センターがいち早く輸入冷凍野菜の検査を行い、中国からの冷凍ホウレンソウから日本基準値(0.001PPM)の9倍もの農薬(クロルピリホス)の検出結果を公表したことです。それがきっかけで、厚生労働省が輸入冷凍野菜の検査を行わざるを得なくなりました。他にも、ミニマムアクセス米の事故米の不正流通問題、中国からの毒入り輸入餃子による中毒問題など、食の安全への信頼を損なう問題が繰り返される中、科学的な分析とデータが世論を動かしました。
最近では、輸入小麦を原料に使った学校給食のパンからグリホサート(残留農薬)が検出された問題は、私も分析センターのデータと協力を得て国会で質問し大きな反響がありました。学校給食に輸入小麦を使わせない運動、国内でグリホサートを使用しない動きが広がっています。石黒さんの功績はこれからも生き続けると確信します。


2020年7月25日土曜日

粘り強い運動が力に


岩渕 友 参議院議員
「国民の願いを胸に」

 「しんぶん赤旗」日曜版の7月19日版はイージス・アショア断念をうけた特集でした。ちょうど秋田県内で活動中で、どこでも話題に。地元の方々が粘り強く運動を広げてきたことが断念に追い込む何よりの力になりました。
 紙面では元秋田県議会議長の大黒祐一さんのコメントが掲載されています。自民党籍はすでに抜いているとして、「こんな政治でいいのか、いま国民は問い直していると思う。おかしいと思ったら政権は取り換えなくてはならない」と安倍政権を厳しく批判しています。先日「赤旗」を購読してくれた方も、自民党の元議員だった方でした。
 岩手県宮古市では、商工会議所と社会福祉協議会で懇談しました。東日本大震災津波、相次ぐ台風被害にコロナです。会議所会頭っからは「Go To トラベル」キャンペーンについて、「いったい何をやっているのか、こんなことより地域の取り組みを支援してほしい」という声が上がりました。
 消費税減税は「期限付きだと事業者の負担が増える。やるなら継続を」とも。社会福祉協議会では、介護労働者の処遇改善を求められました。
 宮古島では、コロナで売り上げが1円でも下がった中小事業者を対象に20万円の支給を決めたことをはじめ、現場の声に応える素早い対策が行われています。
 新型コロナウイルス感染の拡大、「Go To」キャンペーンの強行など、広がる混乱に安倍首相は何も答えていません。質疑に応じ、説明責任を果たすべきです。

2020年7月22日水曜日

政治にぬくもりを


畠山 和也 前衆議院議員
「かけある記」

豪雨災害やコロナ感染の広がりが心配されているのに、安倍首相から温かみが伝わる言葉がまったくありません。第二次補正予算での十兆円もの予備費を今こそ使って、国民の苦しみや不安にこたえる時ではないでしょうか。
 北海道でも、各地で「当事者の声を受け止めてほしい」との訴えが強まっています。国立八雲病院から、筋ジストロフィー患者・重度心身障害児(者)を札幌市・函館市へ長距離移送の実施が迫っています。看護師や労働組合からの「命の危険にかかわる移送は延期を」という声が鳴り止まないにもかかわらずです。
 新幹線トンネル工事の「要対策土」置き場候補地とされている住民も、「ふるさとと住民の健康を守って」と声をあげています。十九日におこなった紙智子参院議員・佐々木明美札幌市議による緊急報告会には、札幌市各地域のみならず小樽市などからも参加があり、「横の連携を強めよう」と声があがりました。
 「もう署名を頼むあてがなくても、最後の一枚まで取り組みます」。ある参加者の発言を、胸を熱くしながら聞きました。署名用紙の一枚一枚、書かれた方の一筆一筆に込められた思いを政治が受け止めるべきです。そして、当事者や該当地域だけの問題でなく、自分事として受け止めて世論を大きくしなければ。  
「つながることが大事にされる社会にしたいですね」。コロナ後の社会に向けて、ある宿泊業オーナーさんの言葉をかみしめて、私も引き続きがんばります。

2020年7月15日水曜日

被災した方への支援をただちに


岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

豪雨被害が広がっています。被災をされたみなさまに心からのお見舞いを申し上げます。日本共産党はすぐに対策本部を立ち上げ、国会内で行われた本部会議にはメンバーではない議員も参加して、現地に駆けつけた田村貴昭衆院議員や地方議員の方々からの報告をもとに現場の実態を共有しました。
避難所へのパーテンションや段ボールベッドなどの設置、コロナ禍のもと政府が呼びかけている自宅や親戚宅などへの分散型避難をされている方々にも物資や食料の支援が届くようプッシュ型の支援を行うこと、コロナによる打撃に豪雨被害が重なっているということで、事業者からは「心が折れそう」という悲痛な叫びがあがるなか、これまでの延長線上ではない支援、直接の支援が必要であることなど、志位和夫委員長が武田良太防災大臣に要請しました。
救援募金の取り組みも広がっています。私も東北各地の街頭などで救援募金をお願いしています。短時間でも多くの方が協力してくれます。すぐに現場の実態と要求をつかみ、救援募金がどこでも取り組まれる。苦難あるところで力を発揮する、日本共産党の草の根の力を改めて感じています。
そして、野党が共同で求めている被災者生活再建支援金の上限額を300万円から500万円に引き上げることをはじめ、制度の拡充が今こそ求められています。その実現に力を尽くします