2016年3月22日火曜日
制度の〝縛り〟なくそう
紙智子 参院議員
「国民の願いを胸に」
東日本大震災・福島原発事故から5年がたちましたが、約17万
人が避難生活を余儀なくされています。16日の予算委員会で、
仮設住宅から災害復興住宅など恒久住宅に移れない被災者の
苦悩を告発しました。
なぜ被災者が災害復興住宅に入れないのか。高い入居資格が
ハードルになっています。国は災害復興住宅の建設戸数を決める
にあたって、「滅失した住宅」を基準にしています。
入居者資格も「滅失した者」です。
「『滅失』とは住んでいた住宅が、全壊、全流出、全焼か、半壊、
または大規模半壊であって、解体を余儀なくされたもの」となって
いるために、住めない状態にもかかわらず、災害復興住宅に入れ
ません。入居者資格を示した文書に「被災者の実情にあわせて」などと書き込むよう
提案すると、与党席からも「そうだな」とうなずく姿がありましたが政府は消極的。
また、家賃補助をすべきではないかと聞くと、「みなし仮設は災害復興住宅に位置
づけて、家賃が軽減されるようにできる」と答えましたが、民間の賃貸家賃補助までは
答弁しませんでした。
被災者を制度で縛るのではなく、被災者の実情にあわせて制度の「しばり」をなくす
べきです。仮設住宅の入居の期限が、3月末、5月末など、すでに被災者に通知が届い
ている中で、具体的な解決が急がれています。
(しんぶん赤旗 2016.3.20掲載)
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