2017年4月17日月曜日

粘り強い研究と生産者努力


紙智子 参院議員
「国会かけある記」

 4月5日、今国会に提出されている「主要農作物種子法廃止法案」についてのお話を聞くために、北海道の中央農業
試験場を訪ねました。
 試験場の場長さんはじめ、皆さんがそろって対応してくだ
さいました。米では、ゆめぴりか、きらら397、
ゆきひかりなど、すでに普及され、私たちの口に入っている
ものも多くありますが、実はうるち米だけでも十数種類もあるのです。
粘りや食感、甘味など食味をよくする工夫や、アレルギー
体質の人でも安心して食べられる品種などもあります。用途に応じて業務用米や、
飼料用米など多収性のもの、病害虫の耐久性を持った品種、耐冷性など、様々な
特性を備えた種類が生産されています。
 北海道の農業を発展させるための粘り強い研究と生産者の努力のたまものだと
思います。こうした品種開発、育種が行えたのは、種子法で、都道府県に普及
すべき主要な作物の優良な品種を決定するために、試験や原種、原原種の生産を
行うことを義務づけたからです。
 政府は、民間の参入が損なわれているから、法律を「廃止」すると言います。
法律上の位置づけがなくなれば、品質や安定供給は維持されるのかが不安になり
ます。優良品種に登録するために、試験をかさね、農業者の立場にたって試験
をし、どの地域で安定的に生産できるかを確かめて登録されてきたからこそ
信頼感があったのです。
 国民に安全な食料を提供する種子生産に、廃止法案は廃案にすべきです。