2025年9月24日水曜日

自民党農政変える

 



岩渕 友 参議院議員

「国会かけある記」


田んぼに黄金色の稲穂がゆれ、稲刈り真っ盛りの時期です。この間、各地のJAとの懇談や農家を訪問して話をうかがっています。どこでも、今年の米の出来はどうか、米が足りるのか足りないのか、価格はどうなるか、そして自民党農政への意見が次々出されます。

 あるJAでは、「そもそも食糧管理制度をやめたのが問題ではないのか。元に戻した方がいいのではという声もある」と。別のJAでは、「米の増産というけれど、大規模農家の支援ばかりではなく、中規模、小規模の農家の支援が必要だと思う」との意見が出されました。さらに、「今、農村は人がいなくなって、地域のおまつりもできなくなっている。農村政策にもっと力を入れてほしい」という要望もいただきました。

 農家を訪ねると、「増産といっても種もみもないし、これまで飼料用米を作っていた人が主食用米を作るようになったら、飼料用米を使っていた人たちが困ることになる。政府は現場を知っているのか」など、怒りの声が寄せられました。

 自民党農政の矛盾があふれていること、そのことへの怒りが広がっていると感じました。同時に、党の政策と一致するところが多いとも感じています。

 先日うかがった山形県鶴岡市では、市議会で農業を持続可能にする所得補償を求める請願が全会一致で採択されたそうです。様々なところで変化が生まれています。

 自民党農政を大もとから変えるために日本共産党の出番です。引き続きみなさんから学びたいと思います。


2025年9月17日水曜日

会計年度任用職員について考える

 



宮内 しおり 党道平和運動部長

「国会かけある記」


13日、北海学園大学の川村雅則教授を講師に会計年度任用職員について学ぶ学習会(日本共産党道委員会主催)に参加しました。北海道、札幌市、市町村で働く公務員のうち3人に1人は非正規で、ほとんどが会計年度任用職員です(41245人)。民間企業だと非正規雇用を5年続ければ無期雇用転換の申し込みが出来ますが、公務員は適用外、有期雇用から抜け出せません。

 賃金も低く抑えられていて最低生計費である時給1700~1900円に遠く及ばない低水準で、例えば、事務補助職員の平均は1時間当たり1124円です。「収入が良くて安定している」という公務員のよくあるイメージとはまるで違う状況だということがわかりました。

 非正規公務員の一般事務職、看護師・保健師、保育士、給食調理員、さまざまな分野の相談員・支援員の8割以上が女性です。昨年、党道委員会で行った「働く女性のアンケート」の中にも会計年度任用職員の女性から回答がありました。給料が低くて暮らしが大変、仕事の内容はほとんど変わらないのに非正規であることが書かれていました。ジェンダー平等のためにも非正規公務員問題の解決が必要だと川村先生も述べていました。

 公務員の有期雇用をなくし、最低生計費に見合った給料の引き上げを実現して、私たちの暮らし支えるために教育・福祉など公共サービスの現場で頑張っているみなさんが安心して働ける公務職場をつくることが必要です。


2025年9月10日水曜日

みなさんと力合わせて暮らし守る

 



岩渕 友 参議院議員

「国会かけある記」


畠山和也さんと釧路湿原のメガソーラー建設をめぐる問題で環境省からレクをうけました。様々な団体や個人のみなさんが声をあげてきました。環境省が現地に行き、道が森林法違反を理由に事業者に工事の一部中止を勧告。オジロワシの生息も確認されています。私たちは再生可能エネルギーを推進する立場ですが、地域と共生する再エネを進めることが大切であり、ルールの強化が必要です。引き続き、地元のみなさんとも取り組んでいきたいと思います。

 石破首相が辞任を表明しました。参議院でも与党が過半数割れに追い込まれたのは、自民党政治を変えたいという国民のみなさんの切実な思いがあったから。辞任は当然です。けれども、総裁、総理が変わっても、国民の思いにこたえることにはなりません。しかも、自民党は選挙結果など関係ないと言わんばかりに総裁選には熱心に取り組んできました。裏金事件の反省もなく、物価高騰にもまともな対策もとらない自民党に対して、各地で「選挙後も暮らしの大変さは変わらないのに、消費税減税もやらないし、給付金もない。どうなっているのか」と怒りの声が出されています。

 自民党政治を変えるために日本共産党の出番のときです。第6回中央委員会総会で、新しい国民的・民主的共同を広げようという提起が行われました。消費税減税をはじめとした暮らしを守る願い、排外主義を許さないたたかいなど、より多くのみなさんと力を合わせたいと思います。


2025年9月3日水曜日

戦争と性暴力―「黒川の女たち」

 



宮内 しおり 党道平和運動部長

「国会かけある記」


先日、映画「黒川の女たち(監督:松原文枝)」を見に行きました。

 満州引き揚げの証言などは見聞きしたことはありますが、こうしたかたちの性暴力があったことは初めて知りました。

 満州黒川開拓団はソ連侵攻で追いつめられ、ソ連将校に守ってもらうことと引き換えに、開拓団の満18歳以上の未婚女性15人にソ連兵への性接待を強要しました。女性たちは日本に戻ったあとも差別や偏見にさらされ、70年以上もトラウマに苦しみ続けていました。

 この事実は長い間「恥」として隠されていましたが、被害者の女性たちが声を上げました。映画は被害者女性による証言とトラウマとスティグマ(負の烙印)からの回復の記録であり、戦争性暴力をなかったことにしない人たちのたたかいのドキュメンタリー映画です。

 戦争と性暴力は切り離せないものです。現在も、イスラエル軍やロシア軍の兵士によって住民や捕虜などへの性暴力・拷問が行われています。絶対に許されません。戦争状態は人間性を失わせ、あらゆる暴力で支配する構造をつくりあげます。

 過去と今は地続きです。今起きている戦争や虐殺を終わらせるために世論を広げ、たくさんの人たちと力を合わせます。そして、「歴史の事実を語り継ぐことは生きている者の使命」です。  

 戦争の被害と加害の両方の歴史を受け継いで、二度と戦争をしない国であるためにも、大軍拡を許さないたたかいに力を尽くします。