2019年8月16日金曜日

「なつぞら」と乳業会社


紙 智子参院議員
「国民の願いを胸に」

 NHKの連続テレビ小説「なつぞら」の一場面で、
十勝の酪農家が誇りを持って、牛飼いを続けられる
ように、自ら乳業工場をつくろうと、行政に働きかけ
る話が、ネット上で話題になっています。
 当時、乳価が大手メーカー工場で決められ、酪農家
が弱い立場に立たされていたときに、酪農家が団結し、
自らの手で、製造、販売などにかかわる姿が映し
出されました。
 ドラマのモデルとなった乳業会社は、昨年9月6日の
北海道胆振東部地震の時に力を発揮します。全道が停電(ブラックアウト)で、
北海道内のほとんどの乳業工場が、閉鎖したため、多くの酪農家が、絞った生乳を
廃棄せざるを得ず、大きな損失を出しました。このとき唯一工場を閉鎖せず、製造
を続けていたのです。
 昨年11月のブラックアウトの調査で、畠山和也前衆院議員や岩渕友参院議員と
ともに訪問したときに、「安全・安心な牛乳を提供すること」「どんな時にも
酪農家の絞った生乳を受け入れられるように」と、以前から自家発電を導入して
いたのです。慌てず、生乳を受け入れることができたという話に、感銘を受け
ました。
 ともすれば、もうけ優先、経済効率優先のみを追求するあまり、大切な事を見失
い、国民の信頼を失った企業もありましたが、原点を貫かせる本物の企業と企業を
育てる消費者、国民の目線も大事だと感じます。
                    (8/10付 しんぶん赤旗より掲載)