2015年8月25日火曜日

国民の願いを胸に


紙智子 参院議員
 「賛成ゼロで採決とは」

 国会審議では、重要な法案を審議する際は、広く国民の
意見を反映させる必要があることから、地方公聴会や参考
人質疑が行われます。「農協法等の一部改正」法案でも、
富山の地方公聴会や中央の参考人質疑が行われましたが、
賛成の人は一人もいません。
 与党が推薦した参考人も法案について、懸念もしくは、
批判的な主張をしています。それくらい法案は、現場から
も要望がないのに、上からのトップダウン、官邸主導でおし
つけられたことを示しています。
 1950年代に、農業委員会法の議論がされていますが、農業委員を選挙で選ぶ
公選制の廃止を提案した与党案をめぐって、3年間かけて議論をつくしました。
「農民の意思と希望を反映しうるよう農民の選挙による委員及び学識経験者たる
委員をもって構成され、その職務は法令に基づく所定の事項、建議、答申に関する
事項を処理すること」との公選制の原点にたち、最後は当時の農水大臣も「過去3年
間、非常に議論されてきました・・・一応の結論であろうかと了承いたします」と言
って公選制を残しました。
 しかし、今回の農協法等改正案は国会に出されてからまだ4カ月。審議すれば
するほど、問題点が浮き彫りになっているのに、もう採決しようとしています。
安倍政権の国民の声を聞かない姿に怒りで震えます。
                                           ( しんぶん赤旗 2015.8.22掲載)