紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」
3・11東日本大震災、東京電力福島第一原発事故から12年。あの日を境に世の中が変わったという感覚は、私だけではないと思います。
大きな揺れと津波による壊滅的な被害、「原発事故は起きない」とする安全神話が崩れ去りました。被害の大きさは国内外で大きな衝撃となり、世論に押されて政府は廃炉を決めました。二度と原発事故を起こしてはならない。この思いは「原発いらない!再稼働反対!」の官邸前行動に、全国各地の取り組みに広がりました。政府と企業の言うことを鵜呑みにしない。自分の頭で考え、判断して行動しよう。新たな連帯の始まりです。自分で考え判断する力は、その後も安保法制に反対する行動へと発展しました。
いま、逆流が起こっています。岸田政権は原発利用、新規建設を打ち出しました。「いまは昔」とでも言うのでしょうか。原発規制委員会の初代委員長の田中俊一氏は「福島第一原発事故によって社会の信頼を失った状態というのはまだ解決されていない。何故日本が今後とも原子力発電所を必要とするか国民の納得が得られるような説明はしていない」と怒りをあらわにしています。
「原子力、明るい未来のエネルギー」というキャッチフレーズで表彰された中学生は大人になって、「あの事故で人生が一変した。原発回帰はありえない」と語ります。原発事故は昔の話ではありません。反省もなければまともな賠償もしない、こんな人たちには退場を願いたい。
0 件のコメント:
コメントを投稿