2023年4月22日土曜日

GX推進法案を廃案に

 



岩渕 友 参議院議員

「国会かけある記」


 

東京電力福島第一原発事故後、脱原発を決断したドイツで15日、すべての原発の稼働が停止しました。一方、原発事故の被害が続く日本では、岸田政権が原発回帰へと突き進んでいます。

 折しも15日から札幌でG7気候・エネルギー・環境大臣会合が開催されました。会合では原子力についても議論され、日本政府は共同声明に「原子力の重要性」を書き込もうとしていましたが、いくつかの国が反対し、その主語が「我々」から、「原子力を活用していく国々」となりました。

 政府が原子力発電に固執するもとで、今国会で議論されているのがGX関連法案です。参議院でもその一つであるGX推進法案が審議入りし、本会議質問に立ちました。脱炭素の名で官民の投資を呼び込むという内容で、「脱炭素」電源には、原子力や化石燃料に水素やアンモニアを混ぜて燃やす発電も含まれています。これは原子力や石炭火力の延命につながるものです。

 世界の研究者の論文によれば、世界123カ国で25年間データを分析した結果、原子力発電に熱心な国は、再生可能エネルギーの導入量が少ないことが確認され、原子力発電と再エネの利用は相互に排除しあう傾向があることが分かったといいます。政府は「原子力も再エネも」と言いますが、原子力の推進が再エネの導入を妨げることになります。

 法案には反対の声が広がっています。原発事故は終わっていません。みなさんと力を合わせ、徹底的な審議で廃案へ追い込みたい。


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