2014年6月25日水曜日

固定残業代未払い10億の実態暴いた

 政治を動かす日本共産党国会議員団

2014.3.15札幌市で開催の「ブラック企業・雇用問題を考える
シンポジウム」で訴える大門・吉良参院議員


 長時間労働や残業代の不払いを強いるブラック企業の手口に、募集時の給与に長時間労働を前提とした残業代を含ませ、まともな賃金を装う固定残業代制があります。
4月10日の参院厚生労働委員会で、日本共産党の小池晃議員がこれを追及しました。
 小池氏は、消防車両製造の田井自動車(札幌市)が大半の労働者に過労死基準を上回る100時間以上の残業を強いながら、固定分以外は払っていない問題を示して、「契約書に残業代込みと示さずに、給与19万のうち6万3千円が固定残業代」と告発しました。
田村厚労相は、「書面で明記しないこと自体がダメだ。しっかり対応していく」と答えていました。
 6月19日の同厚生労動委員会で、小池晃議員が再度「固定残業代制度」について質問したところ、田井自動車の実例で質問した直後の4月14日付で、全国の労働局に求人票の記載実態調査と是正指導を行うよう「事務連絡」を出していたことが明らかになりました。
 求人票1000件を調べたところ、固定残業代が基本給に含まれているなどの不適切な記載が145事業所で発覚、中野雅之労働基準局長は、固定残業代制による未払い賃金は推計10憶円、対象労働者は1万人(2012年)にのぼることを初めて明らかにしました。
「事務連絡」は、募集中の求人票の調査・是正指導とともに、求人票を受け付る際、固定残業代であることや、超過分は追加支給されることなどを明記させるよう具体的措置を示しています。
 小池議員は、「違反事例について調査・分析し、必要な対策をと取るべきだ」と強く求めました。
 日本共産党は、ブラック企業の被害根絶に向けて今後も追及を続けます。