2015年7月31日金曜日

「生きていてくれて、ありがとう。」


森つねと 道国政相談室長
 「かけある記」

 我が家に新たな家族を迎えます。6月末、妻が長男を出産
しました。初めての子どもに喜びもひとしおです。
 順風満帆な経過ではありませんでした。妊娠の途中で母子
ともに危険な状態に。緊急入院・手術での出産でした。
 手術室から出てきた赤ちゃんは目を疑うような小ささで、
苦しそう。「頑張れ…」と声をかけるのが精一杯でした。
体重は658㌘でした。
 すぐにNICU(新生児集中治療室)へ。人工呼吸器を使い
ながらの処置が始まりましたが、その後もしばらく安定しませんでした。
しかし、医師や看護師の方々の懸命な処置、そして、息子自身の
生きようとする力で峠を越え、一歩一歩だけれども、着実に成長し
続けていす。
 今でも面会の途中で呼吸が止まってしまうことがあります。
そんなときは看護師さんと一緒に「頑張れ、頑張れ」と声をかけて、息子を後押しして
います。
 たくさんの涙とともに勇気と喜びを家族に与えてくれた、新しい命。先日、一カ月の
誕生日を迎えました。生きていることは、決して当たり前のことではないと教えて
くれる息子に、感謝する毎日です。
 今回の経験で、同じような悩みをもつ家族が少なくないことも知りました。一緒に
乗り越えていきたいし、どこでも安心して出産できる環境整備が必要だと感じます。
何より、どの子の未来も、平和で希望に満ちた世界であるよう、みんなで手を取り
合っていきたいと思います。