2016年4月2日土曜日

弱い立場の人のために憲法がある


森つねと 道国政相談室長
 「かけある記」

 早いもので息子が生まれて9カ月が経ちました。体重も
4000㌘に。もう沐浴でプカプカ浮くこともありません。
全道どこへ行っても激励が寄せられ、父親をしのぐ人気ぶり。
0歳児は父親を超えました(笑い)。
そんな冗談が言えるのも、元気に生きているからです。
 先日、いわぶち友さん(参院比例予定候補)と道南の国立
八雲病院を訪れ、看護師のみなさんと懇談しました。同病院
は、重症心身障害児・者や難病の筋ジストロフィー症の拠点
病院として40年以上、地域に根差した医療を行ってきました。
この病院がいま、札幌や函館への機能移転に伴い、廃止の危機に立たされています。
 重症心身障害児・者は環境の変化に敏感で、ある看護師は
「担当が自分に変わってから笑顔を見せてくれるまで1年かかった」と話します。
ちょっとした光や音に反応してパニックになり、自傷行為を行う人も。「こうした人
たちが長距離の移動に耐えることはできません」。訴える看護師の目がどんどん
潤んでいきました。
 私の息子も生まれたとき、「何らかの障害が残る可能性があります」と医師から宣告
され、覚悟したことを覚えています。懸命に生きようとする息子の姿を目の当たりに
したからです。
 弱い立場の人、声を上げたくても上げられない人のためにこそ、日本国憲法があり
ます。命を脅かす国立八雲病院の廃止計画を撤回すべきです。