「国民の願いを胸に」
「放出に反対という姿勢はいささかも変わらない」。東京電力福島第一原発事故により発生した汚染水をめぐって、菅首相が海洋放出の方向で政府方針を決定したいと伝えたのに対し、全漁連の岸会長はこう答えたといいます。政府は福島県漁連と「関係者の理解なしには、いかなる処分も行わない」と約束をしています。海洋放出決定を強行するようなことがあれば、約束をほごにするものであり断じて認められません。
「常磐もの」と呼ばれ、高い評価を得ていた福島県沖の魚介類は、原発事故によって出荷制限をうけ、漁業者は操業自粛を余儀なくされました。漁業者が血のにじむような努力を重ねて、ようやく全ての出荷制限が解除され、本格操業を目指す最中で海洋放出を決定することは、漁業者の努力を水泡に帰すものです。影響は漁業だけ、福島県だけにとどまりません。しかし、政府は結論ありきで国民的な議論も行わず、タンク保管の継続などの提案も真剣に検討しないままです。
9日の復興特別委員会では紙智子参議院議員がこの問題を取り上げ、週明けには高橋千鶴子衆院議員も質問する予定です。私も高橋議員と急きょいわき市の漁業者の方々との懇談を行うことにしました。
原発事故の加害者である国が、国民の声を聞かずにさらなる被害を押しつけようとする。こんな政権は代えるしかありません。
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