2022年5月26日木曜日

根室市・斜里町を訪れて

 

紙 智子 参議院議員

「国会かけある記」


ロシアのウクライナ侵略の影響が北方4島との交流、漁業や地域経済に影を落としているのではないか。5月21日、そんな思いで根室に向かい千島・歯舞居住者連盟の皆さんと懇談しました。

 参議院選挙の公示まであと一カ月、北海道内を駆け巡る畠山和也参院北海道選挙区予定候補(元衆院議員)、佐々木とし子(元帯広市議)比例予定候補も一緒です。

 「プーチン大統領の顔色を見ながらの交渉では前に進まないことがハッキリした。国はもっと先の見える方針を持って解決にあたってほしい」と厳しく指摘されます。ウクライナ危機は、第二次大戦終了直後に、着の身着のまま命がけで、北海道に逃げた時の思いが重なるとも言われました。領土返還運動で今もっとも望んでいることは何ですかと聞くと「年齢を考えるといつまで運動が続けられるか不安だ。三世、四世と次の世代につなぐ方策を持ってほしい」と言われました。故郷を返せ、この思いをつなぐことも政治の責任です。

 22日は斜里町ウトロへ移動。日曜日にも関わらず馬場隆斜里町長と漁業者に会うことが出来ました。町長は観光船事故直後から国や道と連携し人命救助を最優先に、被害者家族の皆さんの怒りや失望、不安に寄り添って対応してきたと言われます。漁業者だった町長も漁業者も、海は一瞬にして状況が変わる。人を乗せて運行する者は、命を預かっていることを忘れてはならないと口々に言われます。事業者任せにした国の責任も問われます。


2022年5月21日土曜日

熱意と行動力の人鹿野さん



 紙 智子 参議院議員

「国民の願いを胸に」


 宮城県大崎市(旧鹿島台町)の鹿野文永(かの・ふみなが)さんが亡くなられたとの突然の訃報を受け、17日に葬儀会場に向かいました。

 鹿野さんは町の農業組合執行委員長を経て1975年に鹿島台町の町長に当選、その後8期務め、県の町村会長、全国町村会副会長などを歴任。改憲の動きが強まるといち早く「憲法九条を守る東北首長の会」を結成し、2019年には「全国首長九条の会」結成にも奔走し、結成後は事務局長として活躍されました。

 私はその年に、「しんぶん赤旗」の企画で鹿野さんと対談し、農業と憲法について語り合いました。鹿野さんは1958年に農業をはじめ、町長の時代もずっと農業を続けたそうです。

 「私は自称『大地の子』だからね。農家をやることで大地から人間をまっすぐに鍛えてもらえたらと思っている。自然とのつきあいが前提だから、効率化とか数字がすべてではない」と、規模拡大、効率化を求める当時の安倍農政を批判。改憲の動きにも「もうこれしかない」との思いで安倍9条改憲反対3000万人署名に取り組み、鹿島台九条の会で有権者の4分の1、3000人の目標を達成したと聞いたときは、その熱意と行動力に感銘を受けました。

 「新しい世の中をつくるために野党が力を合わせる本気の信頼関係、『本気の共闘』が必要だ」と、言葉通り努力されました。心からの哀悼をささげるとともに、目前の参院選挙で、日本共産党の躍進で鹿野さんの期待に応えたいと思います。


2022年5月18日水曜日

今こそ日本共産党大きく

 



岩渕 友 参議院議員

「国会かけある記」


2年以上前のこと。ODA(政府開発援助)で海外調査に行く機会があり、帰り際、一緒に参加していた自民党議員から本を渡されました。自民党で幹事長をし、大臣をやっていたこともある古賀誠氏の『憲法9条は世界遺産』という本でした。改めて読み返してみました。

 戦争で父親を亡くし、自分の母親や同じように夫を亡くした母親たちが苦労する姿を見ながら育ってきたことから、「平和憲法を守って戦争しない国であり続けることが一番」と政治家としての活動を続けてきたことなどが書かれていて、大いに共感するところがありました。とりわけ「理想を実現するために頑張るのが政治だ」というのはその通りだと思いました。「万が一、日本が攻撃されたらどうするのか」と、憲法9条への攻撃が強まっています。しかし、その「万が一」を起こさないために努力を重ねることが政治の役割ではないのか。自民党の議員にこそこの本を読んでほしい。

 最近、自身の戦争体験を語ってくれる方が増えています。先日、「頭の上をB29が飛んでいった。父親が出征したことで、親の顔を知らないまま育った。戦争だけはどんな理由があっても絶対にだめだ」と言います。こういう声を聞くべきです。

 新しいポスター「自由と平和。まっすぐ、つらぬく。」をあちこちで見かけます。党創立以来100年にわたって、自由と平和を求めてきた日本共産党。今こそこの党を大きくしたい。


2022年5月14日土曜日

100年の誇り持って

  

畠山 和也 元衆議院議員

「国民の願いを胸に」


 大急ぎで全道を回っています。開花時期がずれる桜を行く先々で見られることが心の癒しになります。

 改めて地域の課題に気付きます。檜山管内乙部町を横断する国道229号で土砂崩れによる通行止めから来月で1年になります。

 う回路を通ると、急斜面をくねくねと上ったり下ったり。道幅もそれほど広くありません。地形上やむを得ないようですが、冬の積雪時などは大丈夫だろうかと心配になります。「党を語るつどい」の場でも、「情報が伝わらない」との声が出されました。

 乙部町へ行く前に、地元の安岡美穂町議から行政資料と併せ、乙部党支部が発行する「乙部民報」をいただいていました。民報で現地の状況、函館開発建設部の調査や検討の状況をまとめているので実に分かりやすい。先の質問をされた方は乙部町外の方なので知り得なかったのでしょう。地域に根ざした党支部と地方議員がいることがやっぱり大事なのだと実感します。

 ある新聞社を訪問した時、若手記者が複数同席されました。国政が地域にどう関係しているのか掘り下げるため、各候補者に聞いているのだそうです。記者の一人から「保守地盤と言われる町でも、日本共産党の議員がいるのはどうしてか」との質問を受けました。同席した地方議員さんが誇らしげに語っている姿を私もうれしく思いました。

 日本共産党の100年は、地域・職場・学園で積み上げた100年です。誇りをもって私も頑張りたい。


2022年5月12日木曜日

子どもたちの笑顔を頭に浮かべ

 

畠山 和也 元衆議院議員

「かけある記」


 「チェルノブイリ原発事故の時に、避難してきた子どもたちを受け入れたことがあります。ウクライナのニュースを見るたびに、もう大人になったあの子たちが、たたかいの最前線にいるかもと思うと心配でなりません」。つどいに参加された女性の言葉です。

 ロシアの攻撃を早く止められないのかと、もどかしく感じます。しかし、軍事で対抗すれば報復の悪循環。家庭や職場、地域、SNSなどで思いを形にしていくことは決して無駄ではないはずです。世論の高まりはウクライナやロシア国内にも届いていると確信しています。

 別のつどいで「防衛費倍増とか、今さら安倍元首相が出てきて何を言ってるのか」と語った方は「でも、そういう声が多数になるのではと心配になる」とも。マスコミが、このような発言を垂れ流している現状が危ないとの発言もありました。私もそう思います。

 自民や維新などによる軍事力強化をとの主張は、外交の力を投げ捨てることにつながります。いま議論すべきは自衛隊員を戦地に送ることではなく、隊員に血を流させないための外交をどうするかではないのか。大事な一人ひとりの命なのです。

 冒頭に紹介したチェルノブイリの子どもたちは、キャンディが大好きだったとか。おいしいものを食べられて、大好きな家族と安心してくらせる世界と日本へ。子どもたちの笑顔を頭に浮かべながら、全道をまわります。

 


2022年5月6日金曜日

憲法を暮らしに生かす

 


 岩渕 友 参議院議員

「国民の願いを胸に」


 75回目の憲法記念日を迎えました。先日、SNSを通じて「憲法改悪は反対です。憲法署名をしたいのだけれど、どこでできますか」と問い合わせがありました。憲法への攻撃が強まる一方で、それを許さないという思いが広がっていることを実感しています。

 「9条や外交で日本が守れるのか」という声が寄せられます。侵略や戦争をさせないために外交努力を積み重ねていくことこそ政治の責任だと改めて感じています。戦争か平和かが問われる参議院選挙で、憲法を生かした平和外交を進める政治の実現を決意しています。

 憲法をくらしに生かす政治への願いも切実です。札幌では、参院道選挙区候補のはたやま和也さんと、内装屋さんとクリーニング屋さんから物価高騰の影響についてうかがいました。

 以前は1畳分1000円だったベニヤ板は2倍、鉄骨は1.8倍、重油は1.5倍近く値上がりし、電気代も4割増しなど深刻な実態です。「先が見えない」「社会保険料や税金を引き下げてほしい」という思いや要望が寄せられました。

 コスト削減のための努力が重ねられていますが限界があります。くらしと営業を守る政治の役割が問われています。

 どこでも「ぜひ今すぐやってほしい」と声が寄せられるのは消費税の減税です。すでに世界で84カ国が足を踏み出しています。やさしく強い経済の実現で命とくらしを守る政治に変えていきましょう。