畠山 和也 元衆議院議員
「かけある記」
旭川市で介護保険の改善をとシンポジウムが開かれ、報告者を務めました。介護保険が始まった2000年から保険料は約2倍になり、利用料も1~3割と負担が重くなっています。「本当はデイサービスに週2回、通いたいのに」と不満が出されました。
訪問介護の報酬が減らされ、ヘルパー不足に拍車がかかりかねません。健康の観察や認知の程度をとらえてケアマネジャーにつなぎ、会話を通じて「気持ちの支援」もおこなうヘルパーは、れっきとした専門職。まさに「生活の要」の役割を果たしています。
その報酬を下げるということは、国は「安い仕事」とみなしたということ。雪が降る厳寒の北海道では移動や駐車だけでも一苦労し、一軒一軒を冷えた体で駆けまわる献身さや使命感を、国は何だと思っているのか。ヘルパー不足で支援の手がまわらず、断る事態が起きていることに胸を痛めないのでしょうか。
財政制度等審議会が出した建議を見て驚きました。「利用者負担(2割負担)の対象者の範囲拡大」「人員配置の効率化や経営の協同化・大規模化」「軽度者に対する介護サービスの地域支援事業への移行」など、もっと負担を増やし、小規模事業者はつぶし、介護保険を使わせないというもの。「保険あって介護なし」そのものです。
介護職員や事業者だけでなく、国民世論を広げて食い止めましょう。くらしの安心を壊す自民党政治を早く終わらせなければと、決意を新たにがんばります。