2024年5月11日土曜日

アイヌの歴史に思いはせる

 


 紙 智子 参議院議員

「国民の願いを胸に」


 

五月晴れのメーデーに憲法記念日の行進。皆さんと一緒に行進し、声を上げ、たたかう気概を充満しました。連休明けから、農業基本法の質疑が始まります。

このほど雑誌『前衛』(6月号)の企画で、北海道大学アイヌ・先住民研究センター教授の北原モコットウナシさんと対談をする機会がありました。テーマは「差別の歴史ー権利回復と人権尊重への前進を」です。北原教授に北海道大学構内のアイヌの関連施設を案内してもらいました。構内にアイヌコタン(集落)もあったということです。納骨堂は医学部敷地内に建てられ約1000体のアイヌの遺骨が置かれていましたが、多くは白老の「慰霊施設」に移されました。

対談では、北原先生ご自身の生い立ちを初めてお聞きしました。子どもの頃寝る前に母親が「ユカラ」の和訳を読み聞かせてくれたと言われました。今で言うアクションもの、威勢のいい物語で面白くてそらで覚えてしまった。目にゴミが入るとお母さんの膝に寝かされて目元に指で水をつけながら「ポンピサックモムモム」とおまじない。いつの間にか痛みがえた。ポンはアイヌ語で小さいという意味、ピサックはひしゃく、モムモムは流れろ流れろと、これを繰り返しているうちにゴミが流れてしまったと言われました。何と楽しいすてきな思い出でしょう。

アイヌへの差別がどのように形づくられたのかを解明する話を聞きながら、今年、アイヌ施策推進法の見直しに思いをはせました。

 


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