2015年1月29日木曜日

国民の願いを胸に



 大門実紀史 参院議員
  「資本主義のあり方は共産党に聞け」

 1月の初めに麻生財務大臣がひたすら内部留保をため込み
続ける大企業を「守銭奴」と批判しました。
たまには的を射たことをいうと思いました。
先日、ある全国紙のY記者とアベノミクスについて意見交換。
そのときYさんが麻生発言についてどう思うかと聞くので、
「ただ、守銭奴に守銭奴といっても守銭奴はなおらない」と
答えました。
 大企業の内部留保を賃金や雇用にまわすには、各経営者に
心がけを説くだけではダメです。なぜなら、いまの資本主義は
働く従業員より株主の利益を優先するゆがんだ「株主資本主義」
に陥っている。
賃金を上げた企業の株価は下がり、反対にリストラ、賃下げをした企業の株価は上が
るのです。
したがって、個々の企業まかせではなく、「みんなで(内部留保を)とり崩せばこわく
ない」式で、非正規雇用を正規に転換していく法的措置、最低賃金引き上げの
制度的措置などに踏み出すしかありません。
 Y記者はわたしの説明にうなずきながら、「異常な内部留保のため込みは共産党が数
年前から指摘してきたが、いまや政府や学者たちも問題視するようになりましたね」
といいました。
それにしても、資本の側が資本主義のあり方をゆがめ、共産党がそれをさとして、
まともな資本主義のあり方を示すというおかしな時代になってしまったものだと
思います。
                                                        (しんぶん赤旗 2015.1.27掲載)