紙 智子参院議院
「国会かけある記」
2月1日、苫小牧市で、「大正デモクラシーと小林多喜二の
文学世界」と題する篠原昌彦苫小牧駒沢大学教授の最終講義が
行われました。明治から大正、昭和へ。
文学が描く内容も時代背景を反映するものになりますが、
有島武郎から小林多喜二へ、篠原教授が研究を重ねられた
小林多喜二の作品とそこにこめられたメッセージを、情熱を
こめて語られました。
昨年夏に、この最終講義の際に、私の夫、内山勝人と多喜二の
母との交流について語ってほしいとの依頼をうけており、私も
お話させていただきました。
2月20日は、プロレタリア文学作家であり日本共産党の先輩でもある小林多喜二の
命日です。
天皇制のもと治安維持法による弾圧によって、わずか二九歳で生涯を閉ざされた
小林多喜二。その「母」のことは、作家、三浦綾子さんの「母」に描かれ、前進座の
舞台でも演じられてきました。
「母」セキさんに、会いに行き、交流があったことを、私は驚きと感動をもって、
夫から聞いていました。
多喜二がペンにかけた思い、わが子を思う母親の気持ち。その尊い命のバトンを、
今も私たちは引き継いでいます。
侵略戦争に反対し、命を尊び、人々を貧困から解放し、誰もが幸せに生きることの
できる世の中をめざして、果敢に立ち向かった先人たちの歴史は、戦後70年、
憲法9条を持つ日本だからこそ、いっそう輝きをましていると感じました。