2018年4月11日水曜日

「山が荒れて」と胸痛める高校生


紙智子 参院議員
「国会かけある記」

 「まさか今日、林業の話を聞けるなんて思っていなかった
のに、林業の話が聞けて、うれしかった」。先日開かれた
岩見沢市での女性の集いに参加していた農業高校生の感想
です。彼は農業高校3年生ですが、誘われて女性の集いに
参加したといいます。
 「僕は森林科学部に所属して学んでいますが、いま北海道
にある木の多くはトドマツ、カラマツとか価格が安い木が
多く、赤字になるから生育に手を入れられず、山が荒れて
いるんです」と語りました。思いもよらず、林業について
の高校生からの感想に、会場から「へーっ!」と声があがります。
 私は、安倍政権の暴走に国民の怒りが渦巻き大きく揺れている国会の様子や、
国民の声を聞かず総理が主導する官邸農政に批判が高まっていること、昨年は突然、
種子法の廃止が強行されたことや、今年は「森林経営管理法案」が出されたことを
紹介したのです。
 「そこに反応するのか」と予想外の感想、しかも未来を担う高校生が、胸を痛め
ているのかと私のほうが嬉しくなってしまいました。今は、全国的に農業高校や
水産高校も少なくなりました。学校でどんな授業が行われているのだろうと、
改めて見てみたくなりました。
 農業、林業、水産業など一次産業の生産基盤の弱体化が進む中、日本の将来を
見据え、学んだことを生かし、希望の持てる産業として、若い担い手が魅力を
感じられる分野にしたいものです。「そだねー」が広がるように。