2020年3月4日水曜日

現場の実態にあった対策を強く求める


岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

 新型コロナウイルスをめぐって、安倍首相が全国一律で小中高校の休校を要請したことで、不安と混乱が一気に広がりました。しかも、学校は休みだけれど、保育園や学童保育は開所。矛盾しています。安倍首相の記者会見では、なぜこのような要請を行ったのか、その科学的な根拠は示されませんでした。しかも、親が仕事を休んだ場合の休業補償はどうするのかなど、これから10日かけて考えるというのです。あまりに無責任です。財政的な裏付けをもった対策が必要です。
 来年度予算案には、新型コロナ対策費は1円も計上されていません。衆議院では野党が共同で予算の組み替え案を提出しましたが否決。アメリカは約2800億円、シンガポールは約5000億円規模の予算を投入するとしていますが、日本は当初は予備費で103億円、総事業費153億円という規模。その後、2700億円の予備費を活用すると発表しましたが、十分といえるのか。
 中国から材料が入ってこず、工場を稼働できないという事業者の声や、学校給食がなくなったことで、牛乳やパン、野菜などを納めている業者や生産者から不安の声なども寄せられています。あらゆる分野に影響が広がり、長期化する可能性もあります。
予算案の審議は参議院に移りました。検査体制や医療体制の拡充も含め、国民の命と健康、生活と生業を守るため、現場の声を聞くことと実態にあった対策、抜本的な財政措置を強く求めたいと思います。


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