2024年9月4日水曜日

地に足つけた母親運動の歴史

 

畠山 和也 元衆議院議員

「かけある記」


札幌市で開かれた北海道母親大会に、来賓としてあいさつの機会をいただきました。第1回全国母親大会から来年で70年となる、粘り強く積み上げてきた活動がDVDとして冒頭に上映されました。

 その一コマに、母親運動をけん引してきた多嶋光子さんと、参議院議員を務めた小笠原貞子さんのツーショットがありました。会場からは歓声もあがりました。ちょうど多嶋さんの講演記録を読んでいたので、私もあいさつに触れました。

 実は多嶋さんは当初、小笠原さんみたいに「アカ」くならないぞ、洗脳されないぞ、と思っていたとのこと。しかし世界母親大会に向けて、厳しい家計から1円・2円をカンパとして絞り出し、札幌では狸小路で雨の日も風の日も募金を訴え、当時のお金で百四十万円をつくって派遣することができた、このような体験をともにして信頼を深めたようなのです。

 「自分の目で見て、踏みしめて、つかんできたものだから、私は揺るがない」と、語っていた多嶋さん。北海道の母親運動は、こうして地に足をつけて広げてきた歴史なのだと胸に迫ってきました。心からの敬意を表して、あいさつで紹介した次第です。

 来年度予算の軍事費は8兆5000億円超と、文教予算の約二倍に膨れあがりました。家父長制に固執する自民党政治が、ケア労働や女性への蔑視をも広げ、軍事国家づくりを進めています。これまでのたたかいを継いで、くらしや教育を大事にする国にしようと訴えていきたい。

0 件のコメント:

コメントを投稿