「人のカネまきあげ、経済対策?」
参院議員 大門実紀史
北海道、東北の各地でカジノ(賭博場)構想が浮上しています。
賭博は犯罪を誘発するという理由により刑法で禁じられてい
ますが、安倍内閣は全国に賭博場をつくることを「成長
戦略」の一環に組み込みました。
この内閣は経済政策においても軌道を逸しています。
先月ある会合の席で、カジノ推進派である自民党A議員、
維新の会B議員と議論になりました。
A議員「カジノは経済効果がある」
私 「人のカネまきあげて、どこが経済対策か」
B議員「雇用は増える」
私 「雇われた人の何倍もの人の人生が破壊される」
B議員「ギャンブル依存症対策はカジノの収益金を使って行うことになっている」
私 「依存症をつくっておいて、その対策をやりますなど、マッチポンプだ」
困った顔のB議員。そこでA議員が本音をぽろり
「とにかく地元の建設業界や観光業界が熱望してるんだよ」
中央段階では大手ゲーム機器メーカー、商社、ゼネコンなどがうごめき、地方では建設、観光業界が期待の声をあげる。彼らにとって賭博場の建設は、何の大義名分もない、ただのもうけ話です。 カジノ推進派議員も関連業界、企業の支援をうけて動いているだけ。お金をもらって刑法違反の賭博場解禁に手を貸すなど、国会議員としての節度もモラルもありません。
民間企業の関係者も、家族もいれば子どももいるでしょう。お天道様に恥ずかしくない堅気の商売に精をだしてほしいものです。
(しんぶん赤旗 2014.7.11掲載)