2014年7月28日月曜日

国民の願いを胸に



     「シジミ漁復活へ意欲」
               参院議員 紙智子


  日本最北端の稚内から南へ70~80㌔、日本海にそそぐ天塩
(てしお) 川の河口の町、天塩町はシジミの町として知られています。
シジミ漁獲量の中心地、パンケ沼をたずねました。
 国立公園に指定され、ラムサール条約登録湿地のサロベツ
湿原にあるので、勝手に手を入れることはできません。
6月に、沼底に砂をまいてシジミの生息を図る覆砂事業で
相談を受けました。
訪ねると、漁獲量は1985年の552㌧が、90年には426㌧に、今は
年間4~5㌧の漁獲へと激減しているといいます。
 長年、シジミ漁にとり組んでいる、北るもい漁協の方は、以前は沼に
流れ込んでいた海水が、今は入らなくなって、塩分濃度が下がったためだといいます。
沼の入り口に堆積した土砂によって海水がほとんど入らない。
盛り上がった川底の土砂をなだらかにして海水が流れ込むようにしてほしいと言われました。
シジミの成長と繁殖には一定の塩分が欠かせません。
淡水と海水が入り混じる汽水域に生息しています。
 6月には茨城県に内水面漁業の質問準備で、今月には全国遊説で島根県に行き
ました。
茨城県の那珂川、涸沼(ひぬま)でも、島根県の宍道湖でもシジミ漁が盛んです。
戦後直後はアユとならんで、漁業者の生活を支えました。
いまは開発などで生息環境が悪化し、全国各地で産地が減少しています。
 体に良くおいしいシジミを食べながら、食欲だけでなく、生業(なりわい)として
復活させたいと、意欲がわきます。
                                                                   (しんぶん赤旗 2014,7,25掲載)