2014年9月1日月曜日

国民の願いを胸に



  「木造の仮設住宅で・・・」
     参院議員 紙智子


  以前から一度、直接見たいと思っていた岩手県住田町の
 木造の 仮設住宅を訪ねることができました。
 木の町として町の産業を振興することに力を注いできました。
 あの2011年3月11日の東日本大震災の時、住民の
 安否確認をしながらニュースで、となりの陸前高田市や
 大船渡市で大変な津波被害を受けたことを知り、対策本部で
 給水からはじめたそうです。
そして、町長は仮設住宅に議会と相談して、木を使うことを決断したのです。
 今回、参議院の復興特別委員会の視察で、その仮設住宅に行きました。
すーっと木のおだやかな香りがたたよいます。
居間があり、ペレットストーブがあり、台所とトイレ、お風呂もついています。
すべて木。ホッとします。
 仮設住宅に住むみなさんに「3年数カ月すぎましたが、どうですか」と聞くと、
「ここに入れてよかったよ。屋根にソーラーパネルがついていて、70度ぐらいの
お湯が出るからお風呂にも入れるしね・・・。
でも何よりここの町の人が、温かく迎えてくれたのが一番ありがたかったよ」と。
「やっぱり、元の所へ戻りたいですよね」と聞くと、「元のように家族が
いっしょに生活できれば一番いいよ」と言われました。
 失ったものへの心の傷が残りますが、被害者に寄り添った支援が必要だという
ことを痛感しました。
今年は豪雨災害など、災害が後を絶ちませんが、今後にいかすべき教訓です。
                                                       (しんぶん赤旗 2014.8.30掲載)