2017年4月25日火曜日

しゃもじは角を使うんだよ


畠山和也 衆院議員
「国会かけある記」

 「共謀罪」法案の危険性が、さらに明らかになってきま
した。質疑のなかで、一般人が捜査対象になる可能性も
「なくはない」と法務副大臣が答弁しました。そもそも
「一般人」とは誰を指すのか不明ですし、監視社会を当然視
する告白のようなものです。断固廃案に追い込みたい。
 それにしても安倍政権は、どのような日本社会をめざす
つもりなのか。「森友」疑惑が噴き出すなかで、教育勅語まで「憲法に反しない」
ような活用を認める答弁まで出されました。憲法に反するから、
戦後の国会で教育勅語は排除・失効の決議があげられたのに!
 ある看護師さんから「学校に行けず読み書きもできないけど、教育勅語は言える」
という高齢の患者さんがいたとの話を聞きました。学校に通っていた兄姉が家でも
暗唱するのを聞いていて、自然と覚えてしまったとのこと。
 思い出しました。私の両親が食堂を営んでいたとき、仕出し弁当にご飯を詰める
のが私の仕事でした。しゃもじで押し付けるようにペタペタとご飯を盛る私に、
父から「しゃもじは角(かど)を使うんだよ」と教えられました。上手にできた覚えは
ありませんが、その一言だけはなぜか忘れず、今は私が子どもに「しゃもじは角を使う
んだよ」と教えています。
 子どものときに覚えて、ずっと身に着くことがある。だから為政者の都合の良いように、教育をゆがめさせてはならない。まして戦争に続く道など断固拒否。しゃもじが
私に、そう語っています。

強権的姿勢は弱さの表れ


畠山和也 衆院議員
「国民の願いを胸に」

 毎週必ずと言っていいほど飛び出す大臣の暴言。与党から
「気のゆるみ」などと発言がありますが、ゆるみではなく
本音や本質の現れではないのでしょうか。
 国会運営でも、与党の異常な姿勢が顕著です。厚労委員会
では、民進党議員が森友問題を質問したから「法案審議は尽
くされた」と勝手にみなして、審議打ち切りと採決強行。
法務委員会では、野党が要求していない刑事局長を、採決で答弁者として登録するという前代未聞の事態。総理や大臣に代わって答弁に立ち、大臣はその答弁を繰り返すのみ。
 「それなのに、どうして支持率が高いんだろうねぇ」」と、ある集まりで聞かれま
した。
 生活苦や未来への不安は確実に広がっています。「何かおかしい」と感じている人も
多くいる。「それって自分だけかな?自分のせいかな?とみんな思っている」「政治の
ことを気軽に話せる場があれば一緒に声をあげられる」。そう語ったのは、札幌で活動
するユニキタの青年や若手弁護士さん。そうだそうだと私も納得。
 政府・与党の強権的な姿勢とモラル破壊は、やっぱり弱さの表れ。答弁をごまかし
たり、無理やりに抑えつけるしかなくなっています。市民と野党の共闘をこのまま
進めていけば、必ず安倍政権は終わらせられる!
 今日(23日)は小池晃書記局長と札幌で演説会。会場でお会いしましょう!
            (しんぶん赤旗  2017.4.23 掲載)

2017年4月20日木曜日

国の責任投げ捨てる暴言


岩渕 友 参院議員
「国会かけある記」

 前回のこの欄で今村雅弘復興大臣が、原発事故によって
避難区域外から避難するみなさんに対して、「ふるさとを
捨てるのは簡単」と言い放ったことへの怒りと、この問題を
大臣にただした復興特別委員会について書きました。
あの発言から一ヵ月も経たないというのに、今度は記者会見
で区域外避難は「自己責任」だという暴言が飛び出し
ました。国の責任を投げ捨て、どれだけ被害者の心を傷
つけるのかと怒りの気持ちでいっぱいです。
 暴言への怒りは全国に広がりました。復興庁前では連日
抗議行動が行われ、超党派の子ども被災者・支援議員連盟の一員として、紙智子参院
議員とともに復興副大臣に抗議と辞任を迫りました。
 今村大臣は「自己責任」発言は撤回しましたが、「帰還は自主判断」だと言います。
戻るか戻らないかが本人の判断というのは当たり前のことです。しかしその判断には
どれだけの苦しみを伴うか。しかも、住宅無償提供が打ち切られたことで、戻らざる
をえないという方たちが出ています。
 今村大臣はこれまでも暴言を繰り返してきました。しかしそれは個人の問題では
なく、安倍政権による原発再稼働のために福島の事故を終わったことにするという姿勢
そのものです。
 「共謀罪」法案の審議入り、森友学園問題、教育勅語復活など、どの問題をとっても
安倍政権の行き詰まりは明らかです。安倍政権を一刻も早く退陣に追い込まなくてはな
りません。私も全力を尽くします。
 

復興前進へ粘ります


紙智子 参院議員
「国民の願いを胸に」

 今村雅弘復興相が「事故責任」発言をしたことを受けて、
「誰も好きで自主避難したわけではない」「お金がない人も、
子どものことを考えて、いても立ってもいられずに避難したの
です」と連日怒りの声が寄せられています。
 早速、今村復興相に質問しました。反省するなら、自主避難
者が帰還できない状況をを把握、分析し、今後の対策を立てる
べきだと言うと、「さまざまな状況の中で、避難されている皆さ
んの状況をよく聞いて要望に応えたい」と神妙です。
 在宅被災者の問題も聞きました。震災で自宅の被害をうけ
ながら仮設住宅に入れず自宅で生活を続けられている方のことです。昨年質問したときは実態把握を行っていないと言っていましたが、その後、取り組みを支援するために、被災者支援総合交付金、200億円の予算を組んでいると回答しました。
 在宅被災者258世帯を戸別訪問した仙台市弁護士会の報告書を紹介しました。
ボランティア団体と連携して訪問を行い、支援物資・各種サービス・支援情報が届いて
いないことを確認し、救済のために活動していると言います。
 私は、こうした活動に支援を拡充すべきではありませんかと聞くと、大臣は「手が届
いていないところにも丁寧にやっていく」と答えました。復興を前に進めるために、
これからも粘り強く要求していきます。
              (しんぶん赤旗 2017.4.16掲載)

2017年4月17日月曜日

粘り強い研究と生産者努力


紙智子 参院議員
「国会かけある記」

 4月5日、今国会に提出されている「主要農作物種子法廃止法案」についてのお話を聞くために、北海道の中央農業
試験場を訪ねました。
 試験場の場長さんはじめ、皆さんがそろって対応してくだ
さいました。米では、ゆめぴりか、きらら397、
ゆきひかりなど、すでに普及され、私たちの口に入っている
ものも多くありますが、実はうるち米だけでも十数種類もあるのです。
粘りや食感、甘味など食味をよくする工夫や、アレルギー
体質の人でも安心して食べられる品種などもあります。用途に応じて業務用米や、
飼料用米など多収性のもの、病害虫の耐久性を持った品種、耐冷性など、様々な
特性を備えた種類が生産されています。
 北海道の農業を発展させるための粘り強い研究と生産者の努力のたまものだと
思います。こうした品種開発、育種が行えたのは、種子法で、都道府県に普及
すべき主要な作物の優良な品種を決定するために、試験や原種、原原種の生産を
行うことを義務づけたからです。
 政府は、民間の参入が損なわれているから、法律を「廃止」すると言います。
法律上の位置づけがなくなれば、品質や安定供給は維持されるのかが不安になり
ます。優良品種に登録するために、試験をかさね、農業者の立場にたって試験
をし、どの地域で安定的に生産できるかを確かめて登録されてきたからこそ
信頼感があったのです。
 国民に安全な食料を提供する種子生産に、廃止法案は廃案にすべきです。

2017年4月3日月曜日

移動を守ることは、命を守ること


畠山和也 衆院議員
「国会かけある記」

 国鉄の分割民営化から30年となった4月1日、札幌で
その検証をと集会が開かれました。自民党は当時、新聞広告
で「ローカル線はなくなりません」と約束していたにもかか
わらずJR北海道は路線の半分が維持困難という状況に。
政府は「国鉄改革の所期の目的は達成した」と強弁していま
すが、道民の誰が納得できるでしょう。分割民営化路線の
破たんは明らかです。
 30年前、私は15歳。JRに変わることでバラ色に
なるような広告ばかりだったように思います。
一方で、多くの国鉄労働者が採用差別を受け、ご家族も含めて苦しい日々を強い
られました。JR北海道でも人員削減と安全軽視の経営が続き、今は路線維持を
理由に地方負担を求めるまでに至りました。結局、道民と労働者に分割民営化の
ツケを負わせようというのでしょうか。
 日高線が復旧されないため、車いすの方が苫小牧の病院で受診するのに宿泊が
必要な状況になっています。実際に受診を控えるようになった高齢者もいると
聞きました。移動を守ることは、命を守ること! だからヨーロッパでは、国に
公共交通維持の責任が課せられているのです。日本政府は国民の移動権を守れ!
 北海道に鉄道網が張り巡らされていた歴史を知らない若い人も増えている
ことでしょう。鉄路とともに発展してきた北海道の歴史と、そこで働いてきた
方々の誇りを、あらためて学びあいたい。大事な鉄路を守るために、私も力を
尽くします。

遺志引き継ぐ決意


岩渕友 参院議員
「国民の願いを胸に」

 日本共産党発行の『女性のひろば』5月号に、福島県
南相馬市ボランティアセンター長を務めていた宮前利明さん
への追悼が掲載されていました。宮前さんには多くの励まし
をいただいてきました。心からの哀悼、そして感謝を申し
上げます。
 3・11後、党が配置した福島県への支援県の一つに
京都府党がありました。1カ月交代で担当者が現地に来てくれましたが、
その一人が宮前さんでした。
 仮設住宅などにうかがうと、たくさんの要望が寄せられます。京都で生活相談
活動を続けてきた宮前さんの経験が力になりました。
 「原発事故とのたたかいは長くなる。骨をうずめる覚悟で取り組む」と、宮前
さんは南相馬に移住して支援を続けることを決意し、現地の党組織と二人三脚で
被災者支援に取り組み、国と東京電力に対しては厳しく対決してきました。
そして、全国からのボランティアをはじめ、5月の連休と夏休みには民青同盟
主催の全国青年ボランティアセンターで多くの若者を受け入れてきました。
 『女性のひろば』ではボランティアに参加した若者が「被災地の現状を知り、
青年の何かしたい思いを形にし、励まし、社会や自分自身の生き方と向き合う
機会をつくれた」と感謝の気持ちを語っています。宮前さんの遺志を引き継ぎ、
原発再稼働と福島切り捨てを許さないたたかいに力を尽くす決意です。
            (しんぶん赤旗 2017.4.2掲載)