2020年7月29日水曜日

石黒さんの功績


紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」
 
農民連食品分析センター初代所長を担われた石黒昌孝さんが亡くなられました。心から哀悼の意を表します。石黒さんは、横浜や東京の税関の分析官をされ、全国税関労働組合委員長もされました。
退職後、分析センターの所長として、日本の農業、食の安全・安心を守る運動に身を投じ、自民党政府の輸入自由化路線のもと、大量の農畜産物の検疫体制の不十分さを指摘されました。
思い出すのが2001年12月に農民連の分析センターがいち早く輸入冷凍野菜の検査を行い、中国からの冷凍ホウレンソウから日本基準値(0.001PPM)の9倍もの農薬(クロルピリホス)の検出結果を公表したことです。それがきっかけで、厚生労働省が輸入冷凍野菜の検査を行わざるを得なくなりました。他にも、ミニマムアクセス米の事故米の不正流通問題、中国からの毒入り輸入餃子による中毒問題など、食の安全への信頼を損なう問題が繰り返される中、科学的な分析とデータが世論を動かしました。
最近では、輸入小麦を原料に使った学校給食のパンからグリホサート(残留農薬)が検出された問題は、私も分析センターのデータと協力を得て国会で質問し大きな反響がありました。学校給食に輸入小麦を使わせない運動、国内でグリホサートを使用しない動きが広がっています。石黒さんの功績はこれからも生き続けると確信します。


2020年7月25日土曜日

粘り強い運動が力に


岩渕 友 参議院議員
「国民の願いを胸に」

 「しんぶん赤旗」日曜版の7月19日版はイージス・アショア断念をうけた特集でした。ちょうど秋田県内で活動中で、どこでも話題に。地元の方々が粘り強く運動を広げてきたことが断念に追い込む何よりの力になりました。
 紙面では元秋田県議会議長の大黒祐一さんのコメントが掲載されています。自民党籍はすでに抜いているとして、「こんな政治でいいのか、いま国民は問い直していると思う。おかしいと思ったら政権は取り換えなくてはならない」と安倍政権を厳しく批判しています。先日「赤旗」を購読してくれた方も、自民党の元議員だった方でした。
 岩手県宮古市では、商工会議所と社会福祉協議会で懇談しました。東日本大震災津波、相次ぐ台風被害にコロナです。会議所会頭っからは「Go To トラベル」キャンペーンについて、「いったい何をやっているのか、こんなことより地域の取り組みを支援してほしい」という声が上がりました。
 消費税減税は「期限付きだと事業者の負担が増える。やるなら継続を」とも。社会福祉協議会では、介護労働者の処遇改善を求められました。
 宮古島では、コロナで売り上げが1円でも下がった中小事業者を対象に20万円の支給を決めたことをはじめ、現場の声に応える素早い対策が行われています。
 新型コロナウイルス感染の拡大、「Go To」キャンペーンの強行など、広がる混乱に安倍首相は何も答えていません。質疑に応じ、説明責任を果たすべきです。

2020年7月22日水曜日

政治にぬくもりを


畠山 和也 前衆議院議員
「かけある記」

豪雨災害やコロナ感染の広がりが心配されているのに、安倍首相から温かみが伝わる言葉がまったくありません。第二次補正予算での十兆円もの予備費を今こそ使って、国民の苦しみや不安にこたえる時ではないでしょうか。
 北海道でも、各地で「当事者の声を受け止めてほしい」との訴えが強まっています。国立八雲病院から、筋ジストロフィー患者・重度心身障害児(者)を札幌市・函館市へ長距離移送の実施が迫っています。看護師や労働組合からの「命の危険にかかわる移送は延期を」という声が鳴り止まないにもかかわらずです。
 新幹線トンネル工事の「要対策土」置き場候補地とされている住民も、「ふるさとと住民の健康を守って」と声をあげています。十九日におこなった紙智子参院議員・佐々木明美札幌市議による緊急報告会には、札幌市各地域のみならず小樽市などからも参加があり、「横の連携を強めよう」と声があがりました。
 「もう署名を頼むあてがなくても、最後の一枚まで取り組みます」。ある参加者の発言を、胸を熱くしながら聞きました。署名用紙の一枚一枚、書かれた方の一筆一筆に込められた思いを政治が受け止めるべきです。そして、当事者や該当地域だけの問題でなく、自分事として受け止めて世論を大きくしなければ。  
「つながることが大事にされる社会にしたいですね」。コロナ後の社会に向けて、ある宿泊業オーナーさんの言葉をかみしめて、私も引き続きがんばります。

2020年7月15日水曜日

被災した方への支援をただちに


岩渕 友 参議院議員
「国会かけある記」

豪雨被害が広がっています。被災をされたみなさまに心からのお見舞いを申し上げます。日本共産党はすぐに対策本部を立ち上げ、国会内で行われた本部会議にはメンバーではない議員も参加して、現地に駆けつけた田村貴昭衆院議員や地方議員の方々からの報告をもとに現場の実態を共有しました。
避難所へのパーテンションや段ボールベッドなどの設置、コロナ禍のもと政府が呼びかけている自宅や親戚宅などへの分散型避難をされている方々にも物資や食料の支援が届くようプッシュ型の支援を行うこと、コロナによる打撃に豪雨被害が重なっているということで、事業者からは「心が折れそう」という悲痛な叫びがあがるなか、これまでの延長線上ではない支援、直接の支援が必要であることなど、志位和夫委員長が武田良太防災大臣に要請しました。
救援募金の取り組みも広がっています。私も東北各地の街頭などで救援募金をお願いしています。短時間でも多くの方が協力してくれます。すぐに現場の実態と要求をつかみ、救援募金がどこでも取り組まれる。苦難あるところで力を発揮する、日本共産党の草の根の力を改めて感じています。
そして、野党が共同で求めている被災者生活再建支援金の上限額を300万円から500万円に引き上げることをはじめ、制度の拡充が今こそ求められています。その実現に力を尽くします

2020年7月11日土曜日

少人数学級贈りたい


紙 智子 参議院議員
「国民の願いを胸に」

 北海道で新日本婦人の会や道教祖と懇談した際に、教育の問題で痛感したことがあります。
 新型コロナの感染拡大を防ぐために、一斉休校になっていた学校が再開しました。ソーシャルディスタンス(公衆衛生上、感染予防のため人と人の距離を保つ)を確保のために一クラスの人数を20人に半減させて分散登校。子どもたちは、しばらくぶりに登校して友達に会い、大喜び。
 しかし、マスクをして距離をとり給食は私語を慎みます。授業は休んでいた分、遅れを取り戻そうと1日7時間授業に。1コマ45分の授業を40分に短縮し午前中は5時間、午後は2時間で休み時間はたったの5分。子どもも教員もへとへとになるのではないかと思いました。
 驚いたのは、緊急事態宣言が解除されて以降すでに40人学級に戻して再開している学校もあることです。これでは、これまで距離をとってきた意味がなくなります。学校教育とはなんでしょう、詰め込み教育ではなく、一人ひとりに行き届いた教育を行うことです。
 未来に向けて20人学級を続行することが切望されていいます。「子どもたちに少人数学級をプレゼントしよう!」とネット署名に取り組んだら、2日で1236人分が集まったと言います。
 少人数学級は子どもにとっても、保護者、教員にとっても望まれています。これこそ国民運動を発展させ、国政でも推進し実現させたいと思いました。

2020年7月8日水曜日

14団体、困難を打開する取り組みが


紙 智子 参議院議員
「国会かけある記」
 
 新型コロナ禍で移動できず、3か月ぶりに札幌で街頭宣伝。畠山和也前衆院議員、岩渕友参院議員とマイクを握りました。北海道知事は2月27日に国に先立って「緊急事態宣言」を出し、その後、国も宣言を出したので、北海道は長期間の「自粛」を余儀なくされました。道生連、中小企業家同友会、道労連、農民連、民医連、新婦人、高教組、道教組、自由法曹団、北商連、北農中央会や生協連、札幌市医師会、女のすぺーす・おんの14団体から要望を聞きました。どの団体からも暮らしや経営などの深刻な実態が語られました。
北農中央会では、退任した飛田稔章前会長と新任の小野寺俊幸会長と懇談。飛田氏は「会長の間、自給率が上がらなかった事が心残りだ。これが日本政府の弱さだ、食と農を守れる国にしてほしい」と言われ、小野寺氏は「農村で‶ゆりかごから墓場まで″支えているのが協同組合と厚生病院だ。新型コロナの患者を受け入れた病院もそうでない病院も赤字だ。国が責任をもって支援をしてほしい」と訴えられました。どの団体も困難を打開する取り組みをしています。国会閉会中審査で取りあげたい。
7月5日の東京都知事選挙、宇都宮健児さんは勝利できませんでしたが、大健闘されました。「人々のいのちとくらし、人権を守るために働いてきた弁護士宇都宮さんを都知事に」と市民・野党の共闘が発展しました。コロナ対策への財源の根拠を示しての論戦は、今後の闘いへの財産です。

2020年7月4日土曜日

命守る誇り支えて


畠山 和也 前衆議院議員
「国民の願いを胸に」

 先週、紙智子、岩渕友の両参院議員と伺った札幌市医師会で興味深い話を聞きました。
 「救急医療とコロナ医療は表裏一体」と深刻化を増す病院経営とともに、PCR検査を増やすうえでの課題について、「病院が検査設備をそろえようにもそれだけの需要があるかと考えてしまう。支援が続くかもわからない」との話でした。
 ワクチンができれば検査数も減るし、都市部以外なら検査を求める人も多くならない。つまり無駄になってしまえば病院の経営を苦しめるーということです。苦しい病院や診療所の経営だからこそ国の支援が必要だと心から合点がいきました。
 安倍政権のもとで続けられた社会保障の抑制路線。公立・公的病院にも再編・統廃合を打ち出しましたが、命を支える砦(とりで)を政府は無駄扱いするのでしょうか。
 ある町の診療所職員は「公的病院は赤字になって当たり前です。それでも無駄金と言われないように、治療や健康診断に力を入れている」と誇りをもって私に話しました。
 コロナ禍で発揮されてきた医療や介護従事者の誇りも、支えがなければ続きません。
 「介護に笑顔緒を!北海道連絡会」の緊急アンケートには、少ない職員で感染した場合に「事業所閉鎖になるかもと不安」や、感染の心配と緊張のもとで、「ヘルパーのメンタルが消耗してしまう」と切実な声が寄せられました。この苦境に顔を向けない総理は、お引き取り願いたい!

2020年7月1日水曜日

十人十色の日本共産党


畠山 和也 前衆議院議員
「かけある記」

札幌市内を中心に、感染拡大防止に気をつけながら後援会員・支持者のお宅を訪れています。玄関の戸が開くと、まず地元の党員さんへ「元気そうだね~」と笑顔が向けられます。地域のつながりの大事さを実感します。
 車での移動中には「次に行く方は、この間まで体の調子を悪くしていたんです」などの話があったり、安倍政権のひどさに話が盛り上がったり、お孫さん自慢が始まったりと、党員さんも個性それぞれ。「高齢になって歩くのも大変になってきた」という方が、次々とご近所を訪問される姿に、私もがんばらなければとの思いになります。
 新型コロナウイルスの収束が見通せないもと、これまでの社会や人との接し方も変わらざるを得ないと思います。安倍政権のコロナ対策が遅かったり不十分ななか、無料の食事や手作りマスクの配布など、支えや救援の社会的活動が広がりました。労働組合や団体の相談活動も続いています。つながることの大切さを学んだ今、日本共産党が地域・職場・学園で活動している意義は大きいのです。
 「国民が主人公」「平和な日本を」など同じ根っこを持ちつつも、歩んできた人生は違うし、得意なことや苦手なことも人それぞれの日本共産党。河井夫妻の逮捕のように金の力で政治や地域を汚すのでなく、多様に結びつくもとで政治や社会にあたたかさをつくろうというのが日本共産党。十人十色の日本共産党だからこそ、新しい社会をつくれると確信しています。