2018年11月24日土曜日

障害=不幸ではない

紙智子参院議員
「国民の願いを胸に」

 11月初めに北海道のブラックアウト(全域停電)の
被害調査で酪農地帯の別海町、帯広市へ行きました。
 酪農家のみなさんは、停電で搾乳できなかった人、
自家発電で、かろうじて搾乳できたけれど、受け入れ先の
乳業工場が閉鎖していたため、廃棄せざるをえなかった
人もいました。隣の浜中町の獣医さんは、「約2000頭
のうち362頭が乳房炎にかかっていた。真冬ではなかった
ことと、断水がなかったことがせめてもの救いだった」と
言いました。
 農家は「牛と目を合わすのがつらかった。目が合うと搾乳してもらえると期待して牛
が近寄ってくるので、目を合わせないように芋を掘っていた」と。なんとも切ないこと
です。北海道電力は酪農家のこの気持ちをどれほどわかっているか!と言いたい。
 しばらくぶりに、札幌でDPI(障害者インターナショナル)日本会議主催の障害者基本法改正についての各党のシンポジウムに参加し発言しました。障害者への差別禁止を定めながら、それに逆行する旧優生保護法の問題や障害者雇用の水増し問題などの人権侵害、障害者へのこのような差別がなぜ生み出されたのか、深く掘り下げ、その原因を打開するために取り組む重要性を痛感しました。
 「障害の重さは不幸とイコールではない、障害を持っても懸命に生きるのは、この世に生をうけたものの本性だから」という会場からの発言が胸にずしんと響きました。
(しんぶん赤旗2018.11.24付から掲載)