2023年12月6日水曜日

あの火災現場を忘れない

 

畠山 和也 元衆議院議員

「かけある記」


道民医連などが実行委員会を担い、四年ぶりに「国の責任で医療と介護の充実を求める北海道集会」が二日に開かれました。私もオンラインで参加し、コロナ禍を経た医療・介護分野の厳しい実態を学びました。

 人口一〇〇万人あたりの感染者数は全国平均より低い北海道なのに、死亡者数は大阪に次いで全国二位。その背景の一つが医療体制の問題で、最も医師が多い上川中部でさえOECD平均並みですから、全道的には医療困難地が圧倒的なのです。

 そのうえ慢性的に続いてきた看護師不足、そして介護職員不足。まん延当初は、医療従事者へ「近づくな」と言わんばかりの差別もありました。それでも使命感と責任感をもって現場でふんばってきたという発言をこそ、国はしっかり受け止めてほしいと痛感しました。

 二〇一〇年に札幌市内のグループホームで、七人が犠牲となる火災が起きました。一人だった夜勤職員が、入居者を助けられず自分を責めているのではと、火災現場で献花しながら胸を痛めたことは絶対に忘れません。職員を増やせと、それからも声はあがり続けてきたのです。

 医療・介護の従事者に自己責任を押しつけながら、最も責任を果たしていないのは国ではないのか。コロナ禍に物価高騰が加わり、病院や介護事業所の倒産も広がっています。岸田政権が大軍拡に進めば、必ず社会保障へしわ寄せがきます。こんな政治は絶対に変えなければ。命と健康、人権を最優先とする日本こそ!

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