宮内 しおり 党道平和運動部長
「国会かけある記」
先日、映画「黒川の女たち(監督:松原文枝)」を見に行きました。
満州引き揚げの証言などは見聞きしたことはありますが、こうしたかたちの性暴力があったことは初めて知りました。
満州黒川開拓団はソ連侵攻で追いつめられ、ソ連将校に守ってもらうことと引き換えに、開拓団の満18歳以上の未婚女性15人にソ連兵への性接待を強要しました。女性たちは日本に戻ったあとも差別や偏見にさらされ、70年以上もトラウマに苦しみ続けていました。
この事実は長い間「恥」として隠されていましたが、被害者の女性たちが声を上げました。映画は被害者女性による証言とトラウマとスティグマ(負の烙印)からの回復の記録であり、戦争性暴力をなかったことにしない人たちのたたかいのドキュメンタリー映画です。
戦争と性暴力は切り離せないものです。現在も、イスラエル軍やロシア軍の兵士によって住民や捕虜などへの性暴力・拷問が行われています。絶対に許されません。戦争状態は人間性を失わせ、あらゆる暴力で支配する構造をつくりあげます。
過去と今は地続きです。今起きている戦争や虐殺を終わらせるために世論を広げ、たくさんの人たちと力を合わせます。そして、「歴史の事実を語り継ぐことは生きている者の使命」です。
戦争の被害と加害の両方の歴史を受け継いで、二度と戦争をしない国であるためにも、大軍拡を許さないたたかいに力を尽くします。
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