2014年6月30日月曜日

     国民の願いを胸に





    「林業の魅力を見事に」

         参院議員  紙智子
 
 
 この夏上映されている映画「WOOD JOB(ウッジョブ)!を見ました。
フリーターだった都会の若者が初めて林業に触れ、悪戦苦闘
しながらも森林・林業に魅せられ、見る見る変わる姿が見事に
描かれています。
 緑一色の美しい映像。さわやかな木の香りが画面からこちらに届い
てくるようで、すいこまれる感覚に映画館にいることも忘れるくらいでした。
演じる俳優陣も、個性と魅力が光る演技で作品を豊かなものにしています。
 以前、都心から近い東京都多摩の森林や、古くから「木の国」と呼ばれる和歌山県の
龍神村、奈良の吉野など訪ねたとき、こんな急峻(きゅうしゅん)な谷間であんな山の
上までよく木を植えたものだと感心したものでした。
夏場は灼熱(しゃくねつ)の暑さ、少しでも気を抜けば転落、死に至ることもある過酷
な労働の現場。どんな作業がされているのか映画を見てわかりました。
 祭りのシーンでは、山の神様に感謝し、男たちが御神木の千年檜(ひのき)を切り倒
し山の上から滑らせる映像の迫力のすごさと、人々のきずなの深まりなど、培われてき
た人間関係にも熱いものが流れています。
 林業で働く人が15万人から5万人まで減っている今、森林・林業の再生のために
どう担い手をつくっていくのか、大事なテーマです。
木は50年、60年と手をかけ成木になります。「100年、200年先を見通して仕事をする
林業は、政権交代のたびに左右されるような政策ではならない」との林業家の言葉を
思いだします。
                (2014.6.27 しんぶん赤旗 東北・北海道版掲載)