2017年3月21日火曜日

原発避難の集団訴訟


紙智子 参院議員
「国民の願いを胸に」

 テレビ、ニュースが「森友学園」で揺れている中、「原発事故
の避難者の集団訴訟で前橋地裁が、国と東電の責任を認め賠償を
命じる判決」とのテロップが流れました。思わず「よし!」と手
を打ちました。これは、東京電力福島第1原子力発電所の事故
で、群馬県に避難した人など130人あまりが生活の基盤を失う
など精神的な苦痛をうけたと訴えた裁判です。被災して避難生活
を余儀なくされてきた全国の被災者の皆さんにとっても、
大きな激励となる判決です。
 3月11日、政府主催の追悼式では、安倍総理は、東京電力福島原発事故に
ついては一言も触れず、「福島においても順次避難指示の解除が行われるなど、
復興は新たな段階に入りつつある」などと成果だけを強調しました。以前「原発
事故はコントロールされている」と言いましたが、総理にとって事故は過去の
記憶にすぎないようです。「福島を切り捨てるのか!」と批判の声が上がるのは
当然です。
 東日本大震災・東京電力福島原発事故から6年。「生涯忘れることができない
大災害」と多くの人が感じ、その後の生き方や国のあり方にも大きな影響を与え
ました。二度と起こしてはいけない事故です。事故の悲しみを乗り越え、懸命に
前を向いて生きようとしている被災者の皆さんに寄り添い、被災者全員が救済
されるために力を尽くします。
          (しんぶん赤旗 2017.3.19掲載)