2020年8月22日土曜日

問われる外交力


紙 智子 参議院議員

「国民の願いを胸に」


 本土の最東端に位置し領土返還運動の原点地、根室市を訪問しました。夏もめったに20度を超えないのに24度と高めです。

 根室漁協では、ロシアの領土問題が解決していないために、漁をするにも日ロの中間ラインに気をつかう。昨年12月には、ロシアとの安全操業協定があるのにタコ漁の船がロシアに連行されました。

 ロシアがサケ・マスの流し網漁を禁止したため代替え策として取り組んできたサンマ漁も不漁、今年は新型コロナウイルス感染症で恒例のサンマ祭りもできなくなった残念さとともに、それでも20日にはサンマ漁に出漁する漁船が花咲港に集結し期待の声も出されました。主力産業である漁業の再建は根室経済にとって不可欠です。

 北方4島の元島民を組織する千島連盟と懇談しました。コロナ禍で「北方領土」への墓参、自由訪問、ビザなし交流事業がすべて中止。「元島民の平均年齢は85歳。海流で島の浸食が進んでいるのに故郷を見ることもできない」と無念の思いとともに、「後継者対策は切実だ。国には2世だけではなく3世、4世と受け継げる仕組みを求めたい」と痛切な思いが訴えられました。

 安倍総理は、領土問題で70年間1㍉も進んでいないので新しいアプローチだ、共同経済活動だ、と大風呂敷を広げるだけです。今、日本の外交力が問われています。


 



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