2021年9月18日土曜日

この風景守るため

 

畠山 和也 前衆議院議員

「国民の願いを胸に」


 米価暴落が心配です。コメどころの上川管内では「この価格で、来年の営農計画が立てられるだろうか」との声を聞きました。こんな時でも外国産米を輸入し続ける政府に、「今こそ国産米を買い入れて農家を支えるべき」と声を大にして言いたい。収穫の秋を喜べないようでは、次の世代だって農家を継ぐことができません。

 酪農家の不安も広がってきています。コロナ禍で乳製品の需要が減り、在庫が増える一方、生乳は毎日搾るわけですから、加工・保管していくのにも限界があります。価格下落の心配に加えて輸入配合飼料の値上がりや厚岸町、標茶町ではヒグマが牛を襲ったことで放牧できない負担にも襲われています。「災害レベル」(標茶町)との言葉も大げさではない実態なのです。

 思い返せば私の初質問は「酪農郷を救え」でした。当時は北海道だけでも200戸もの酪農家が離農・離脱し、TPP(環太平洋連携協定)を結べば大打撃だと訴えました。酪農家から話を聞いて準備し、一言一言をムダにするものかと質問に臨んだことも、「言ったことのすべてを質問してくれた」と喜びの声が寄せられてホッとしたことも、昨日のように覚えています。

 稲穂は頭(こうべ)が垂れるほど実り、放牧された乳牛はのんびりと草を食(は)む。当たり前のような北海道の風景も、農家の努力の積み重ねがあったからこそ。農林漁業と地域を守れと、秋の総選挙にこそ強く訴えていきたい。

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