2020年2月22日土曜日

元島民故郷への思い


紙 智子 参議院議員
「国民の願いを胸に」

 参院沖縄北方特別委員会として、北方領土隣接地域に入りました。
 雪による天候不良で送れてスタートしました。納沙布岬に到着した時には、うっすらと貝殻島(納沙布岬から3.7㌔)の灯台が見えました。初めて見た委員は、「こんなに近いのに、自由に行くこともできないなんて」とつぶやきます。
 元島民の千島・歯舞居住者連盟の皆さんとの意見交換では、冒頭「わが国固有の領土であるという言葉が政府から薄れていて残念だ。ロシアと何度も話をているが、前に進んでいるのか」と厳しい言葉が発せられました。「元島民の平均年齢は84.5歳となり、残された時間は少ない、少しでも領土問題を動かしてほしい」と、胸に詰まった思いが述べられました。
 旧ソ連軍は、終戦直後から択捉、国後、北海道の一部である、色丹島、歯舞群島まで占領しました。
 ソ連兵に見つかれば命はないと、恐怖の中で着の身着のまま、漁船で島を脱出せざるを得なかった。あれから75年たっても帰れないまま。「生きているうちにこの足で、ふるさとの土を踏みたい、先祖の墓参りをしたい」と、国に解決を求めるなど、返還運動を続けてきました。
 それでも、元島民の方々のあたりまえの思いを拒んでいる現実があります。ロシアと安易な妥協をすることなく正面から返還を求めるべきです。


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