2024年2月14日水曜日

アイヌ民族の権利回復を

 

紙 智子 参議院議員

「国会かけある記」


北海道浦幌町のラポロアイヌネイション(旧浦幌アイヌ協会)の会長としてアイヌの権利回復に粘り強く取り組んでこられた差間正樹さんが6日未明、病気のため亡くなられました。心からの哀悼をささげます。

 差間さんのお話を思い出しました。「アイヌとして生活していくとはどういうことなのかをずっと考えてきた」。そして「自分がアイヌであることを表に出して堂々と生活することで、相手との関係が変わっていくのを感じてきた」と語っておられました。苦悩を乗り越えて決断した力強さを感じました。

 日本共産党北海道委員会が主催した「アイヌ民族の権利を考える」シンポジウムやフォーラムでご一緒し、アイヌ先住民族の権利を回復させるために、盗掘された遺骨返還や、川でサケを獲る権利を求め粘り強く取り組み、前進を切り開いてきたお話に、深い敬意を抱いてきました。実際に103体の遺骨返還を実現させ故郷に埋葬。サケの捕獲は先住権であることを裁判を通じて提起し、たたかってこられました。

 昨年5月に浦幌町で国際シンポジウムを開催し、カナダや台湾、アメリカ、フィンランドなどの、先住民のたたかいが交流されたことも、たいへん有意義でした。生き生きとした差間さんの姿がありました。

 今年は、2019年に成立した「アイヌ施策推進法」の見直しが始まります。アイヌのみなさんと力をあわせ、権利回復に取り組みたいと思います。


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